初日と肩こり

 10時に劇場入り。
 食事をわざわざ買いに行くのは面倒なので、あらかじめファミリーマートで食料を買っておいた。
 「ごま塩」というおにぎりを発見。何と88円であった。2個購入。

 昨日確認できなかった細かいところのシーンを返し、2時から2回目のゲネプロ。
 花粉のせいなのかもしれないが、喉の状態が良くなかった。
 しかし声をつぶすことなく無事ゲネプロを終了。

 本番まで小一時間空きができたのだが、その空き時間で役者が何をしていたかというと、ずばり睡眠であった。
 客席のベンチ上の椅子に横になり、億万長者の夢を見るもの数名。
 5時になって演出飯野の鶴の一声で全員目を覚まし、二人一組になって柔軟とマッサージをした。

 右肩の凝りがひどく、右原君に間接技まがいのストレッチをやってもらう。嘘のように凝りがとれた。

 7時開演。
 俺の出番は一番最初なのだということに、開演して台詞を喋り始めてから気がついた。
 急激に緊張ゲージが上昇。

 お客さんは30人ほどの入り。
 本番が始まってしまうと、今まで悩んできた細かいことなど吹き飛んで、ひたすらアフリカテンションになる。
 人生観が「敵」「味方」「食えるもの」「食えないもの」の4つになる。

 大きなミスはなく本番を終える。
 プロジェクト・ジョカの今井さん来る。
 「うちの劇団も、大城が最後の20代になっちゃった」
 と、憂い顔。
 それから王子小劇場の「作務衣マン」玉山さん来る。
 「あれ? さすがに冬は作務衣着ないんですか?」
 コートを着込んだ玉山氏に聞く。しかし敵はコートの前をはだけると言った。
 「僕は、常に、そう、常に作務衣ですよ塚本さん」
 コートの下は紺色の作務衣。
 さすがだ。

 初日終了と言うことで、飲みに行く。
 本日の受付をやってくれたダイナマイト写真ガイ浅香と、東さんと、飯野、そして俺が一緒のテーブルについた。
 平均年齢は、プロ野球的にパワーからインサイドワークに移るくらいな感じの年齢。
 ほかのテーブルは、U?28の盛り上がり方で盛り上がっていた。

 ともあれ、初日は終了。
 喉への不安を少々抱えつつ、実家に帰る。
 
 「ライトニング」を読み終え、一昨日から「ストリートキッズ」ドン・ウィンズロウ著、を読んでいる。
 これは俺の中にある「いつか読まなければリスト」にある作品である。
 主人公のニールが、元ストリートキッズの探偵という設定。
 1人称から3人称とコロコロ変わる文体がとても面白い。