好きなレスラー

 「お大事に」と言われる前に風邪が治ってしまった。
 なぜか朝からすこぶる元気であった。
 ただし、仕事も休みなので、念のために正午までは横になっていた。

 午後は特に予定もなく、妹にメールを書いたりして過ごした。
 どんどん暖かくなるなと思いカレンダーを見たら、もう3月も半ばまで来ていることに気がついた。
 早いものだ。

 夕方、コンビニに行き、「モーニング」と「ヤングジャンプ」と「週間プロレス」を立ち読みする。
 NOAHが4月から日本テレビにて中継されるらしい。
 楽しみが増えた。
 それから、木戸修が11月に引退するらしい。
 これはショックだ。

 好きなレスラーがどんどんいなくなる。
 特にここ2?3年、引退したり亡くなったりしたレスラーが多かった。
 前田、船木、山崎、オブライト、馬場さん、ハンセン、鶴田。
 U系と全日系が多い。

 船木は最近減量して、体重が75キロくらいになったとか。
 おいおい、180センチ以上あってその体重なら、もう完全にカタギの体じゃないか。
 後進の育成はするのだろうか?

 極真空手の八巻は、96年に現役を退いてから、なぜかホリプロに在籍していた。
 しかし、引退した格闘家が、現役の時と同じ魅力を出していくのは、至難の業である。
 どうしてもバラエティーやお笑い方面に走ってしまう。
 古くはサンダー杉山、ザ・デストロイヤーがそうであった。
 そういう意味で、船木の行方が気にかかる。
 別にタレント活動するわけじゃないんだが、声がかけられそうな気がするので。

 夜、望めぐと電話。
 先日の追いコン日記を卒業生達が読んだとのことだ。
 昨日、装置の解体作業のために一同が集まり、作業が終わってから差し入れでもらった酒を飲んでいたとのこと。
 その折りに、誰かが俺の日記をプリントアウトしてみんなに回したらしい。

 「で? どうだった?」
 「大変でしたよ。うわあ、あたしのことが書いてある、みたいな」
 「そうか」
 「あと、ドカさんがあたしらのことをそう思っていたなんて、すごく意外に思いました」
 「以外というよりも、細かいことをやたらに覚えているからね。でも、喜んでもらえればはなむけにもなろう」

 それから、めぐみが現在関わっている作品の話や、漫画家野中英次の話を1時間ほどする。

 卒業生の谷中さんからメールが届いた。
 「初日にも、楽日にも、追いコンにも沸いてこなかった寂しさがどっと押し寄せてきた感じです。ほんとに、祭りのあとといった感じです」
 そういうのは後からくることが多い。

 どうして卒業は色んな人の心にさざ波を起こすのだろう?
 俺は大人歴十年以上の大人の中堅であるが、ベテランに言わせると「まだまだ甘い」らしい。
 「何しろ、死に別れってのがあるからね」
 とは、さるベテラン大人の言。

 言語グループを作った時、「死」グループと「生」グループに分けたら、卒業は間違いなく前者に入る。
 卒業で寂しくなるのは、人の本能かもしれない。
 寂しさを紛らすためにはどうすればいいか?
 入学すればいい。
 つまり、卒業が近づいたら、願書を取り寄せればいい。
 人生、色々な願書があるからな。

 生まれるということは子宮からの卒業だ。離乳食はおっぱいからの卒業だ。
 もちろん、子宮を懐かしむ前に、世界への入学があるから、乳児はいちいちブルーにならない。
 乳児は乳児で結構忙しいのだ。昨日会ったからわかる。
 そして俺は俺で、結構忙しい。