餃子作り実習

 朝11時に中野で、衣装さんと待ち合わせ、北口のブロードウェイにて衣装探し。
 派手な柄のアロハを見ると、心がうきうきするのはなぜだろう?

 南口のマックで、打ち合わせの続きをし、別れる。
 すぐコンビニに行き、音響さん用の台本をコピーする。

 さっき入ったマックで、音響の坂と会う。
 稽古予定、仕込みの日取り、きっかけ等の打ち合わせ。

 打ち合わせ終了後、小金井に向かう。
 今日は、昼過ぎから、舞台装置を作っているのだ。

 現場に到着したのは4時半。
 なぜか、ビールがおいてあり、ほろ酔い加減の飯野がニヤニヤしながら仕事をしていた。

 作業は7時半に終了。
 その後、舞監の片桐、美術の米倉と打ち合わせ。

 打ち合わせ後、餃子製作稽古のため、松井基さんのバイクに乗せてもらい、いったん部屋に戻る。
 調理器具関係をバッグに詰め、材料を買い、再び現場へ。

 現場では、大学の後輩の衣笠君が、7月末にやる芝居の打ち合わせをしていた。
 「あのさ、ここで、餃子作ってもいいかな」
 そう言ったら、わざわざ場所をあけてくれた。

 キャベツとひき肉とにら、それにニンニク、生姜という、基本餃子を製作する。
 製作だけが目的ではなく、実際に作るシーンがあるので、それの稽古を兼ねているわけだ。
 智保ちゃんと家城君が、皮を包む設定なのだが、作り始めてからすぐに、侃侃諤諤の有様となる。

 「何だよこの包み方は!」
 「そういうやり方しか知らないって言ったじゃん!」
 「普通こうだろ!」
 「いや、それは違うって!」
 「これが正しいんだよ!」
 「おかしいよそれ!」
 「絶対こうだって!」

 まあうるさいことうるさいこと。
 そんなに熱中できるなんて知っていたら、芝居の内容をもっと違ったものにしていたかもしれないのに。
 早いうちに作ってみた方が良かったかもしれない。

 製作作業自体は滞りなく終わり、実際に食う段になった。
 意外と、というか、かなりおいしかったのは、装置の作業をした後だったからか?
 ともあれ、芝居には関係ないが、おいしい餃子が出来たことに満足した。

 9時過ぎに解散。
 片桐と米倉が飲んでいる店に合流する。
 中国人のおかみさんが、笑顔、言葉使い、老け方、声の高さ、どれをとっても可愛いので、店にいる間中ずっとそのことばかり考えていた。
 飯野曰く、5年前にその店が出来た当時は、もっと若くて可愛かったというが、いやいや、今でも十分ですぜ。
 ビールを受け取った時に、かすかに指先が触れたのだが、思わずプロポーズしそうになってしまい、焦った。
 店の主人が旦那さんで、この人もスサマジ級の笑顔をする人だった。
 不思議と嫉妬しなかった。

 夜、台本、完成。
 寝る。