秋刀魚に宣戦布告

 仕事後、いつも寄る武蔵小金井のスーパーに入ると、大根が一本100円で売っていた。
 そして、新さんまが一匹180円で売っていた。
 思わず、
 「きましたね、いよいよきましたね」
 とつぶやいた。

 早速米を炊き、さんまに塩をふり、味噌汁と酢の物などを作り、大根をおろし、炊飯器が蒸らしモードに入ったのを見計らってさんまを焼いた。
 ビールを買い忘れたのは痛恨事であったが、初物さんまの前には、ビールでさえも余計なのだと言い聞かせる。

 炊き立てのご飯、焼きたてのさんま、おろしたての大根という、スーパースターが一同に会した。
 見事に脂がのったさんまの、じゅわっとした身に大根おろしを乗せ、ふーふー言いながら肝もろとも口に入れ、2?3回咀嚼してから今度はあつあつの炊き立てご飯をほおばる。
 次の瞬間、地球から2万光年離れた宇宙にいた。

 今年のさんまは豊漁なので、最終的にはもっと安く、そして大型が売られることになるだろう。
 さんまに恨みはないが、さんまに恨まれるくらい、さんまを食おう。