静電気撲滅マシーン

 そして真夜中の2時に目が醒めた。
 5時間熟睡していたみたいで頭の中はすっきりしていたがさすがに起きるのが早すぎる。
 このまま起きていて仕事に出かけたりすると夕方くらいには眠くなってまた9時くらいに寝てしまうかもしれない。
 そんな自家製時差ぼけにはまるのはイヤなのでまた寝ることにする。

 異常に早い時間に起きるということは肉体的には単なる夜更かしと変わりないと今朝思い知った。
 布団の中で過ぎていく時間を留めようと努力をするもスプーン曲げの修練にも似て甚だ虚しき結果に終わった。
 おまけに今朝の寒いことときたら。
 満員電車が有難く感じるほどだった。

 昨日買った静電気撲滅マシーンは二通りの使い方がある。

  ?握ることで空気中に放電。
  ?握ったままドアノブに触れることで放電。

 ?の使い方は体にたまっている電気が多い時は時間がかかるらしい。
 午前中にマシーンを握り締めたまま閉じたノートパソコンの金属部に触れたらバチッと放電した。

 静電気の放電自体には痛みがなく体への直接的な害もない。
 しかし一旦放電を意識してしまうと金属に触れるのが怖くなってしまう。
 怖いというと大げさだが触れたらバチッとくるのがわかっていて触れるのはかなり嫌な気分だ。
 犬に吠えられるのと似ているかもしれない。
 夜道を歩いていていきなり民家の飼い犬に吠えられるとびっくりする。
 たとえその犬がいつも通行人に吠える犬だとわかっていたとしても気分が悪い。
 その道を通るのが億劫になる。
 それと同じことだ。

 ところが世間を見てみるとみんな大胆にドアノブに触れている。
 放電を起こす人は殆ど見ない。
 俺は今週32回ドアノブに触れたうち防止グッズを買う前の一昨日までに21回放電している。

 世の中色々な奴がいて色々な恩恵とペナルティーを受けながら生きている。
 静電気は俺のペナルティーということにしよう。
 では何が恩恵だろうか?

 蚊に刺されてもすぐに腫れが治ることか?

 「ゲド戦記 帰還」読む。
 このシリーズはもともと児童文学として書かれたものだ。
 シリーズ3作目の「さいはての島へ」まではその色が濃い。
 しかし4作目となる「帰還」は大人にむけて書いてあるような気がする。
 「性交のためのまじない」という言葉が出てきたし。
 3部作から20年近い時間が経ってから刊行されたことも理由の一つかもしれない。

 思い余って7時に寝る。