ワークショップ

 昨日の夜、「ストッパー毒島」を読みながら日本酒を3合ばかりひっかけたせいで二日酔いになった。
 久しぶりだ。
 酔い覚めの水飲みたさに酒を飲んだわけではないが、無性に水分が欲しかった。
 仕事に行く前自動販売機で500mlの飲み物を選ぶが、あろう事かペプシコーラを買ってしまった。
 仕事をしながら1時間かけてそれを飲むが、自虐的としか言いようがなかった。

 さて、ここで軽く懺悔など。
 平日朝9時頃の武蔵小金井駅3番線ホームど真ん中で俺は昔ゲロを吐いたことがある。
 その日はバイト明けに色々な酒をチャンポンにして大ジョッキで飲むという内臓テロのような宴会をしたのだった。
 へべれけになってバイト先を出て、中央線に乗り高円寺を過ぎたあたりで吐きそうになった。
 ドアが開くやいなや駅のトイレに駆け込み吐いた。
 吐いてから再びホームに戻ったが、とにかく水が飲みたかった。
 しかし冷水器のあるところまでとても歩いていけない。
 しかたなくすぐそばにある自動販売機でジュースを買おうとした。
 体が前後に揺れ動くので自販機におでこをくっつける形で寄っかかりながら財布を出し110円を入れた。
 次の瞬間、オロナミンCが出てきた。
 おでこでスイッチを押してたらしい。
 吐いた後に飲みたいものとはとても言えないが仕方なくそれを飲み、次に来た電車に乗った。
 荒れた胃の中で小さな巨人オロナミンCは暴れに暴れ、武蔵小金井に着いてホームを5メートルと歩かぬうちに俺はこの美しき世界に向けて胃の内容物をぶちまけたのであった。
 どうかお許し下さい。

 昼飯を食ってからトマトジュースを飲む。
 すると気分がすっきりした。
 二日酔いの時にこれを飲むとなぜかすっきりする。
 でもトマトジュースが苦手な人は駄目だろうな。

 夕方、中野富士見町駅にて、ワークショップ参加希望者の大矢君と待ち合わせをする。
 改札をでてすぐに携帯に電話をしたら目の前に立っていた若者が俺を見ながら「はいもしもし」と言った。
 彼を連れて南中野センターへ行く。

 ワークショップの参加者は、松本、望月という身内に、阿佐ヶ谷南南京小僧の中山君、それからチラシをみて参加の大矢君と大東君。
 男ばかり。
 初めに主旨と意義を簡単に述べてからいきなり始める。
 第一に「現場主義」ということを考えた。
 それからこれまで行ってきた芝居づくりのノウハウを振り返った上で、マグネシウムリボンで芝居を作るやり方を用いて、それぞれの参加者が役作りのヒントを得られるような場にしてみようと思った。

 大矢君はまだ19歳で初々しかった。
 大東君は劇団を旗揚げしたばかりで、やや芝居慣れしている感じ。

 新しいキャラクターを作っていく上で、作・演出の立場ながらも俺は役者としての方法論を使っている。
 しかし、大東君の役作りは作・演出をする人のやり方だった。
 マグネシウムリボンに過去出演した役者でそういうタイプの人間は少なかったので新鮮に感じた。

 話し合いの輪で、自分自身というキャラクターから少しずつずらしていくやり方に対して、初めから自分から遠く離れたキャラクターを創造するやり方が提示された。
 中山君はその方法が自分に合っているというし、健ちゃんの場合は自分自身というキャラクターから突き破って行く方法だと非常に時間がかかってしまうのだという。
 演出として「そうだったのか」と驚くことが多かった。
 それらの意見から逆算して、新しい方法論を見つけて次に生かしていくのが、ワークショップのワークショップたるゆえんなのであろう。
 明日はそのあたりを考えていきたいと思った。

 しかし仕事の後で演劇をするのは疲れる。
 疲れ果ててしまう。
 帰りの電車では瞼が重くなり、靴ひもがほどけているのに気づかないほど注意力が散漫になっていた。

 実家に帰る。
 そうめんを食いビールを飲む。
 とにかく疲れていて何もしたくなかった。
 布団を敷いて電気を消し、寝ようとしたらものすごく大きなくしゃみが出た。
 顔全体を覆ってくしゃみをしたので、手を洗おうと思って真っ暗の部屋から真っ暗な洗面所に行き電気をつけたら、顔面が血だらけだった。
 くしゃみの勢いで大量の鼻血が出たらしい。
 驚いたの何の。