マイナスイオンの女

 起き抜けに食った飯が、ご飯、納豆、みそ汁。
 みそ汁の具は、納豆と豆腐。
 米炭水化物軍に大豆タンパク質連合軍が加わるという布陣は血栓キラーといえるだろう。

 稽古前に中野ブロードウェーを歩く。
 衣装の参考にするため色々見て回った。

 徒歩で沼袋センターへ。
 昼は「粗忽重ね」の稽古をする。

 昨日初めての通しをしたのだが、何度も通しを重ねている「夏の子」に比べるとどうしても安定感に欠けるところがある。
 エチュード部分を繰り返し稽古することで対処するしかないだろう。

 マミちゃんと阿部さんのエチュードをしつこく繰り返す。
 阿部さん、エチュードにはすっかり慣れて、心の奥底から自然にわき出てくる言葉たちに戸惑いながらも立ち止まることなく挑戦している。
 そんな彼女と対峙する時の鶴マミはまるで老女優の如くしたたかに見える。

 何度も繰り返してから通し稽古をした。
 台詞の量では「夏の子」よりも少ないはずなのだが、上演時間は少し長い。
 テンポの早さを求める芝居ではないので、それは正解だろう。
 が、まだ無駄な間があるように思えるので、仕込みに入るまではとにかく慣れなくてはいけない。

 鶴マミは新居から自転車で来た。
 「いやあ、中野の稽古場ほとんど自転車で行けるっすよ」
 家は環七沿いで少しうるさいらしい。
 そして、二匹いる猫のうちでかい方はまだ新居になじめず、小さい方はなじんでいるとのことだ。
 「今日は空気清浄機かけっぱなしできました。マイナスイオンが発生するやつです。それから昨日ドンキホーテでドライヤーを買いました。マイナスイオンが発生するやつです」

 夜は「夏の子プロ」の稽古。
 こちらは台本がすべてかっちり決まっているため、通しをすればするほどテンポが上がっている。
 「ノリ」で芝居をする危険性が眼前に迫っているとも言える。

 望月が風邪を引いたため、マスクをしたまま通しに臨んでいた。
 よけいな力が抜けたのが、演技の方は思ったより良かった。
 今回の芝居は彼が引っ張らないといけないので、毎回冷や冷やものだ。

 2回通し稽古をした。
 「キレ」よりは「コク」を目指すようにがんばってきたが、すでにかっちりと決まっている「キレ」をなくしてしまうわけにはいかないので、やはりある程度はペースが早くなりそうだ。
 敏腕プロ松本君は変なところでケラケラ笑っていた。

 11時小金井帰宅。
 どっと疲れが出た。
 ワインを飲み疲れを癒そうと思ったが、かえって疲れが増したようだ。
 その証拠にこの日記を書くのに1時間半もかかってしまった。
 貴重な睡眠時間が。