旧作新作

 暑い一夜が明けた。
 部屋のあちこちに暑気の塊みたいなものがこびりついていた。
 昨日作ったスープとパンを食べたが、すぐに体の中で燃え始め、汗が出てきた。
 こうなってくるとラッシュ時の中央線は拷問だ。

 10年以上前の地下鉄東西線は、冷房設備がついていない車両も走っていた。
 朝のラッシュ時にそういう車両に出くわした時の気分ときたら…

 藤田宜永「壁画修復士」読了。
 フランスを舞台にしているが、そのことを「売り」にしてはおらず、たまたまそこがフランスだったという感じがいい。
 静謐な印象を受けるエピソードの連作が5本。

 夕方7時半帰宅。
 ピーマン、タマネギ、牛肉の炒め物。卯の花。ブロッコリー。トマトスープの残り。桃を食べる。

 夜、マラソン。
 昨年はひたすら長く走ることを心がけていたが、今年は長くても30分にしている。
 何事も過ぎるはよくない。

 「虻一万匹」数行追加する。
 虫歯の治療にきたカップルが登場するシーン。
 明らかに「変」な二人であることが台本を読んだだけでわかってしまうあたりが若い。
 一見ちっとも変ではないという書き方はまだ出来なかった。

 そのあたりを書き替えるかどうか迷う。
 一旦書き替え始めると、ほつれた編み物のようにどこまでも解体が進んでしまい、結局は新作を一本書く形になってしまう。
 「壁画修復士」を読んだことだし、あくまでも再現させることに徹した方がいいのだろうか?
 王子小劇場の玉山さんからのメールには、新作が見たいと書いてあった。 
 しかし、5年も前にやった芝居を現在の視点で捉え直し、演出をし直せばそれは印象としては新作に近いものになるのではないか?