年内の稽古納め

 荻窪「だるま座」にて稽古。
 主に「ハコブネ」の抜き稽古を行う。

 上演時間との兼ね合いもあり、現在ラストシーンをどうするか決めあぐねている。
 さっさと書いてしまえばいいのだろうが、オーソドックスなパターンで書いた場合、絶対に2時間ものになってしまうのだ。
 「暮れなずめ街」と同じパターンだ。
 しかし、ストーリーものをやる場合はそのあたりをケチってはいけないのだ本当は。

 トモミゴロが風邪を引いた。マスクをしてかなり辛そうにしていた。
 夕方までに彼女のシーンを優先稽古し、早引けしてもらう。

 夜は堀内君の抜き稽古その他。
 9時過ぎに終了。

 本年の稽古納めということで、荻窪のやるき茶屋で飲む。
 この店は図らずも1997年の「虻一万匹」公演の打ち上げ会場であった。
 たしかその日にサッカーワールドカップアジア予選にて、日本が初の出場権を獲得したのだ。
 岡野のゴールは店の外で、音オペをやってくれた片桐がモニターしていた。
 「知らないお兄さんと抱き合っちゃいました」
 といいながら、地下一階の店内に降りてきたのを覚えている。

 その因縁ある(本当はそんなものないが)店で年度締めを行う。
 とはいえ、6人くらいで地味に映画の話をしつつ飲むにとどまる。

 12時過ぎ帰宅。
 堀内君は終電を逃したらしい。
 心配になってメールをしてみたら、
 「大丈夫っすよ!」
 というタイトルの返事が来た。
 しかし内容は、
 「これから朝まで一人カラオケっすかね!」
 という、力強くもやけくそ気味のものではあった。