鷺沢萠が自殺

 川上弘美「神様」読み始める。短編集。
 くまと散歩に出かける話から始まった。
 ファンタジーではない。
 ごく普通のこととして書かれているため、読みながら頭の中で映像化すると、かなり面白い。
 先入観なしにいきなり読み始めたのも良かった。

 作家の鷺沢萠が亡くなった。
 自殺らしい。
 マグネシウムリボンの旗揚げ公演に出演した小林秀武が主宰しているイルカ団という劇団は、6月に鷺沢さんプロデュースの芝居を上演する予定だった。
 イルカ団には俺も、望月も、松本健も出演したことがある。
 関わりといえばそのくらいだが、それでもかなり驚いた。

 昼、赤坂図書館そばの公園で、猫が3匹ほどベンチで休んでいるのを見た。
 同じ色の猫だった。たぶん兄弟だろう。
 ベンチの端にはサラリーマンが腰掛けており、仕事の電話をしていた。
 ひとつ離れたベンチに座り、猫たちを眺めていると、猫の背後の植え込みから変な鳴き声が聞こえた。
 目を転じると、そこにも猫が二匹いた。
 一匹はうつぶせ気味になり、もう一匹はその背後から覆い被さるように乗っかり、腰を動かしていた。
 下の猫は短い悲鳴のような鳴き声を時々漏らし、上の猫は腰の動きに合わせて喉からくぐもった音を出していた。
 腰の動きが速くなるにつれ、なぜか固唾を飲む俺。
 心の中でなぜか「どっちも負けるな!」とエールを送った。
 サラリーマンは背後で猫が交尾していることに気づいてないのか、電話をしたりメールをしたり、忙しくしていた。
 彼にもエールを、今、送りたい。

 夕方、千駄ヶ谷のホープ軒でラーメンを食べる。
 並を食べたのにおなかが破裂しそうになった。

 夜、ほとんどなにもせず。
 音楽すら聞かなかった。