のたくりシーン

 夕方近くになってから、雨がぱらついてきた。
 南中野で稽古だったが、マラソンは出来ず。
 走っている途中で土砂降りの雨に見舞われたらかなりへこむだろう。
 遭遇したことはないけど。
 しかし今の時期、何をやっても汗をかくという暑さがあって、さらにマラソンなどするとペットボトルに集められそうなほど汗をかく。
 それと、土砂降りに見舞われるのと、一体どれほどの違いがあるだろう。

 とにかく走らなかったので、冷房の効いた稽古場で飛んだりはねたり発声したりしながら体を作る。
 少し動くだけで汗が出た。
 7時から稽古。

 マミちゃんと綾香がのたくる場面を稽古する。
 「のたくる」を辞書で引くと「体をくねらせて這う」とある。
 しかしその語感は、辞書の意味を越えたなにかをはらんでいるようだ。
 猫が砂の上でのたくっているのを見ると、のたくる動作は歓喜の表現以外の何ものでもないようだ。
 いや、心地よさに我を忘れた様子は、表現ですらない。歓喜そのものだ。
 苦しみでのたくる、という使い方もするのだけど、その場合は「のたうち回る」の方が適切だと思う。

 のたくる女子二人をあやつるのが、松井智美のやるシロップという女だ。
 「シロップ」によって、のたくらされる女二人という場面。
 やはり淫靡なものがある。

 ただ、エロティックなシーンにしたいわけではないのだ。
 カマトトぶっているわけではなく、エロスを感じるシーンはもっと普通の日常シーンで演出したいと思っている。
 今までしたことあったっけ?
 たぶんない。

 9時50分近くまで稽古。
 最近は時間ギリギリまで休憩無しjに稽古することが多い。
 稽古日数が少ないためだろう。
 毎日毎日の稽古でそのペースだとたまらないが、週に3回だとできる。
 そして稽古が終わるとぐったりと疲れる。
 充実感と言えなくもないけど。

 うちに帰ってから昨日作ったポテトサラダとみそ汁を飲む。
 酒はなし。
 夏の稽古でたっぷりと汗を流し、シャワーを浴びてさっぱりしてから飲むビールは、うまいに決まっている。
 いや、美味すぎるのだ。
 だからこそ、毎日はいらない。
 週の終わりだけでいい。
 これはやせ我慢だ。
 そして、男子たるもの、どんどんやせ我慢をするべきだ。