かぶりつき小金井サンバカーニバル

 日焼けの痕が痛くて目がさめた。
 10時過ぎだった。
 暑いのだけど、汗は出ていなかった。
 ウーロン茶を飲み、パソコンの電源を入れる。
 最近ディスプレイの調子が悪く、画面がついたり消えたりする。

 インターネットがあるおかげで、部屋探しで無駄足を踏む確率がある程度減ったと思う。
 随分減ったのかもしれないが、最後の引越しをした9年前はまだネット未経験者だったから、実情はよくわからない。
 お盆の時期に引越しができると、道が空いていて楽かなあと、能天気なことを思う。

 台本の問題点を抜き出す。
  ・人を手軽に拉致する方法がわからない
 台本というよりは、トリックの問題に近い。
 手軽に拉致できる方法なんか、おそらくないだろう。
 抵抗されれば、銃器や刃物を持って脅さない限り、スムースな拉致は難しい。
 どうしたものか。
 脳内で拉致の方法を考え中の人を、現時点の地球上にいる人から抜き出して東京ドームにでも集めたら、凶悪な人相の連中に混じって自分がそこにいるだろう。たぶん三塁側スタンドあたりに。

 夕方、小金井市南口商店街が年に1回市民に送る最大の娯楽であるサンバカーニバルがあった。
 今年はレジャーシートを沿道の石に敷き、座ってじっくり見物してみた。
 市民サンバサークルと、ICUの学生サンバサークルの競演で、市民サークルの方は歌があり、ICUはリズムのみだった。
 沿道に座ると、踊り子かぶりつき状態となることに気づいたのは、行進が始まってからだった。
 見上げる感じになってしまい、近すぎて踊りがよくわからなかった。

 日曜日のお祭りなので見物する子供達がたくさんいた。
 腹の底に響く太鼓のリズムが、DNAに記録されている狩猟民族としての過去を目覚めさせるのか、行列が通り過ぎてがら空きになった車道では、走り叫び踊り歌う子供があちこちに出現していた。

 8時半帰宅。
 回鍋肉を作る。
 少し前に食べた福龍飯店の味が忘れられず、甜麺醤を買ってみたのだが、前によく作ったにんにく味噌と味が似ていた。
 豚バラ肉は茹でが足りなかったのか、少し固めに仕上がってしまった。

 K-1で曙がまた負けた。
 韓国の崔に手も足も出なかったらしい。
 K-1の谷川氏が、今後のオファーを見合わせるみたいなコメントをしていたが、一昨年の大晦日、視聴率戦争を勝ち抜くために曙を口説き、すっかりその気にさせたのはどこのどいつだと言いたい。
 コーチをあてがうだけなら、サポートしているとは言えない。
 曙だって横綱にまでなった男だから、
 「出るか?」
 と言われれば、そりゃ出る。
 そこを、
 「お前はまだ体重が重すぎる。あとOOキロ減量しないと試合はさせられない」
 と止めるのが、コーチの役割だろう。
 K-1は興行会社だから、曙は出したい。
 だから、曙につけるコーチはあくまでも、出場を前提にしている。
 「彼はまだK-1のファイトスタイルは無理だ」
 なんて言うコーチを雇うはずがない。
 コーチを雇っているのが曙自身だとしたら、それこそK-1はただのイベント屋だ。