気温差に揺らぐ

 眠い。
 8月が終わり寒くなり、それにともない朝が急につらくなった。
 徐々にその環境に慣れてきた矢先、今度は残暑の日々がやってきて、再び調子が良くなった。
 と思いきや、今週に入って再び気温が急激に下がり、朝がつらくなった。
 気温の変化、それも、下がる方の変化に、昔から弱い。
 二十歳くらいから自覚症状がある。
 あのころはまだ学生で、しかも9月はまだ授業がなかった。
 暇な身体を家でもてあまし、バイトに行っては帰り、夜は眠れなくなり朝まで起き、翌日は夕方まで寝る。
 そんな日々を送っていたように思う。

 そんなわけで、朝も昼も、そして夕方も、ぐったりと過ごした。
 夕方、図書館で本を借りたが、帰り道になんでもない段差で思い切り転んでしまい、左膝をいやというほどすりむいてしまった。
 痛みから反射的に怒りの感情がわき起こったが、そのへんの石を蹴飛ばすこともなく、怒りの塊が意気地なく縮んでいくのを感じながら、自転車をこいだ。
 喉が痛かった。特に喋ってもいないのに痛い。
 そういう身体の反応にも気が滅入る。

 小森収『小劇場が燃えていた』読む。
 あの『初日通信』編集長だった著者が書いた本で、構成や文体は小林信彦の『日本の喜劇人』を彷彿とさせる。
 大変懐かしく、かつ面白く読んだのだが、善人会議と離風霊船の記述がなかったのは、好みを反映してのものなのだろうか。