親戚という枠にはまれば

日本ハムが昨日優勝した。
試合を見たのは第2戦のみだったが、あの試合の7回表ですべてが決まったように思う。
新庄に、見せ場を作ってはいけなかった。
プレイそのものの結果に価値があるのではなく、そのプレイをさせることに価値がある。
チームの士気が上がり、ファンが盛り上がり、球場全体の空気が日本ハム寄りに傾く。

新庄の最終打席は、三振だったらしい。
三振の後、スタンディングオベーションが起きたという。
彼は、一流の野球役者だった。

一流の野球選手ではない。
それは記録が証明している。

中日が日ハムに勝つためには、チームに一人、新庄よりも強い光を放つ野球役者がいなければならなかった。
だがそういう選手は、ペナントレース全体を勝ち抜くために必要ではないことが多い。

夕方、西荻窪で稽古。
参加者の豊田君から、祖父母の話を聞く。
そこからスタートし、帰郷をテーマにして色々やってみた。

豊田君ははじめのうち、作っている感じがしていたが、祖父母を演じるうちに段々と台詞がなめらかに出るようになってきた。
ノブ君と健ちゃんには豊田君とともに祖父母を演じてもらったが、豊田君の演技以外に手がかりが少ないので、やりづらそうだった。

7時半頃、吉田さん来る。
「ごめんね、今月なかなか来られなくて」
と言われた。

親戚のエピソードは、誰に聞いても似たようなものが多い。
これは、親戚の人物が似ているのではなく、親戚というフォーマットがにているのではないだろうか。
ある中年がいたとして、その人を会社員として見るか、それとも親戚のおじさんとして見るかの違いだ。
親戚として見ると、平凡な人でも突飛な人でも、なにか同じような印象を受けてしまう。
親戚のキャパシティーは広いのだな。

稽古後、健ちゃんと打ち合わせをしつつ駅まで歩く。
DMの話など。
9時半帰宅。
すぐにシャワーを浴び、夕食を軽く食べ、11時に寝る。
明日は早朝3時起き。
撮影だ。