ネパールカレー

朝8時起き。
オークションで、ジョージ・ハリスンの『慈愛の輝き』を1000円ちょっとで落札した。
ジョージが亡くなった6年前の12月頃は、希少価値から値段が高騰し、落札金額が2万円近くになることもあった作品だ。
一般的には、『All things must pass』が最高傑作とされているが、コアなジョージファンならこの作品をベストに選ぶだろう。
幾多の戦いを乗り越えた男が、手にした平安をかみしめ、素直な喜びの表現として作った一枚のアルバムだ。
リリースされた1979年が、パンク全盛時代だったというのが、セールス上の不幸だったが。

郵便局に行き、水道料金と保健料金を払う。
昼食をカップラーメンで済ませ、午後は本を読んで過ごした。

『夢の木坂分岐点』読了。
最終章のサイコドラマシーンでは、主人公が自ら死を選ぶことが示唆される。
その死は、自身の内部奥深くにひそむ<やくざ>に、夢の中で斬られるというものだ。
それまでの章で、パラレルに展開する人生を読んできたせいだろうか、最終章の死も現実感にはとぼしい。
それもまた沢山の枝に分かれた人生の一つに過ぎないように思えてくる。
本体が死んでも、夢の中に生きる彼の分身は生き続けるのではないか。
ヴォネガット『スローターハウス5』とは違った軸で語られる、多元的な人生だ。

夕方、本の整理を少ししてから、西荻の「THAPA KO BANCHAGHAR」へ行く。
ネパールのカレー料理店だ。
ランチセットを頼んだ。
キーマカレーとおすすめカレー、ライスの組み合わせにした。
おすすめカレーはチキンと大根のカレーだった。
大根がカレーに合うのは意外だった。
店長のタパさんがやってきて、ライスとカレーの食べ方を教えてくれた。
「汗でてますね」
と言われた。
辛さではなく、スパイスの発汗作用によるものだ。
食べやすく、ボリュームもあり、満足して店を出た。

外は雨が降っていた。
寒かった。
花冷えというらしい。

5時過ぎに帰宅し、本の整理の続きをした。
整理が終わってから、久しぶりに『あしたのジョー』を読んだ。

ジンをゆっくり飲み、『あしたのジョー』を9時頃に読み終えた。
疲れたので軽く眠るつもりで布団の中に入ったが、2時過ぎまで寝てしまった。
起きてもすることはないので、そのまま寝直した。