観劇稽古読書

昼2時、SPPTテエイパーズハウス『プリンセスと拙者』を見にシアターグリーンへ。
『三国志』絡みの知人が沢山出演している。
場内整理を一石君とねこさんがやっていた。
一石君は帽子と従者ふうの喋りが似合っていた。
前説は客席に向かってではなく、二人のやりとりという形で行われた。

16世紀西洋貴族の衣装を身をまとった役者が、開演時間が近づくにつれ舞台に集まってきた。
舞踏会の始まりを待つ絵だ。
やがて、開演時間とほぼ同時に女王陛下が登場した。
客電が消え舞台上は暗転する。
音楽が消え舞台上の明かりがつくと、薩摩の侍達がいた。
客入れ中はヨーロッパの貴族達を見せておいて、芝居は薩摩の侍達から始まるというのは、小気味よいフェイントだった。

ストーリーは、ポルトガルと思われる南欧の国の王女と、薩摩の侍のラブロマンスだった。
ヨーロッパと薩摩それぞれの物語が平行して進み、最後はハッピーエンドになる展開だ。
役者が巧く、演出が丁寧だった。
肱岡さんは女王の威厳が、小田さんには殿様の貫禄があった。
ねこさんは重要なポジションの役をぶれずに演じていた。
林田さんは薩摩の侍を高いテンションで演じ、佐々木君は穏和だがひと癖ある神父を演じ、

気の強い王女を演じていたLindaさんが、薩摩言葉を片言でしゃべるシーンがあった。
終始少年のようだった王女が、そこだけアンドロギュヌスに変貌した。
凝縮された小悪魔の魅力が客席を直撃した。

終演後、出演者の皆さんと、演出の山下さんに挨拶をした。
知り合いが多いと、誰と挨拶したのかわからなくなる。
「(舞台から)見えましたよ」
とLindaさんに言われた。
失礼な観劇態度をとっていなかったか気になる。

6時から中目黒で稽古。
『素足で散歩』が中心。

娘が嫁に行った父親を演じる。

寂しいと思う気持ちがまずある。
厄介な行動Aと、意外な出会いBがある。
厄介な行動Aは幼児性の現れ、意外な出会いBは逃避である。

稽古をしながら、Bについて考えた。
この出会いを、無意識にではなく、ある程度理性的に受け止める頭を持つと、世界の見え方がまるで違ってくる。
成果は、台詞にではなく、ただ座っている時の演技に現れる。
そしてその演技は台詞に影響を与え、役が立体的になっていく。
稽古の終盤は、そういうことが沢山起きる。
一番面白い時期だ。

サミットで買い物をし、11時過ぎ帰宅。

川口松太郎『人情馬鹿物語』読了。
面白かった。
(1)男と女がいて
(2)こういうわけでくっついて
(3)今はこうなっている。
こうしたパターンの話が12編ある。
(2)の部分が絶妙な会話になっており、一番面白いのもその部分だった。