クレーマーの時代

大相撲の巡業を欠場し、モンゴルでサッカーをしていた朝青龍に対する処分が決まった。
二場所の出場停止と四ヶ月の謹慎である。
その期間、朝青龍は相撲を奪われることになる。

教育的効果ということを考えると、お粗末な処分であるといえる。
批判は次の一点に集約される。
「横綱の品格を貶めた」
だが、横綱の品格とはどういうものか。
説明がされたことはない。

説明不要なのは、かつて力士は日本人のみであったからだろう。
外国人力士がここまで増えた今、説明する努力を怠るのはどうかと思う。
いざ説明しようとしても、果たしてうまくいくかどうか。

ちゃんと教えないのは親方の責任だという批判もあるが、教えられる体制を相撲界全体が整えていないとすれば、酷な批判ではある。

ワイドショーで朝青龍批判をするコメンテーターを見て、何かに似ていると感じた。
不二家やミートホープの問題が起きた時の、消費者の反応にそっくりなのだ。
直接利害関係のない人々が、口角泡を飛ばす勢いで批判の言葉を口にしている。
そこまで「許せない」という思いに駆り立てるものは、いったい何だろう。

それはさておき、サッカーをしたのは、やはり軽率であったと思う。
風邪で芝居の稽古を休んだにもかかわらず、その役者が飲みに行ってたら、俺だって怒る。

だけど、芝居をやっていない友人にその話をしても、一緒に本気で怒ってはくれないだろう。
図らずも冷静でいてくれるそうした友人の存在ゆえに、こちらは怒りがコントロール不可能になるまで増幅するのをある程度抑えられる。