平安寿子作品にはまる

平安寿子『グッドラックららばい』読了。
竜巻に遭って半壊した家にひょっこり帰ってくる母。
当たり前のように迎える父。
その母を見て大笑いする妹。
怒らない妹を見て驚く姉。

(家族って何だろう)
という問いかけに対して、答えを出すというそぶりを全く見せないにも関わらず、あたかも的確な答えを得たような読後感を味わわせる一冊だった。

続いて『パートタイムパートナー』読み始める。
今度はデート屋の話で、男が主人公だ。
女が主人公の話と比べて、人物の描かれ方がやや絵空事っぽい。
そう感じるのはオレが男だからだろう。
(へえ、こういう風に見えるのか)
と、鏡のように読むと面白そうだ。

朝、うどんを食べる。
昼、ラーメンを食べる。
夕方、唐揚げ弁当を食べる。
運動していない割に、カロリーの取りすぎだ。
本番期間中なので、腹は減る。
しかしカロリー消費量は案外少ない。
映画の<ロケ弁>は役者をあっという間に太らせるらしい。
松尾スズキさんは、残しちゃいけないのだろうと思って律儀に食べ太った口だ。

本日、ソワレのみ。
昨日よりは声の出が良い。
芹川が楽屋で、
「ようやく落ち着いてきました」
と言っていた。
14ステージもあるので、いつかはそういう風になるのが当然だ。

だがその芹川は本番中に、
「馬鹿馬鹿しい」
という台詞を、
「馬鹿馬鹿ちい」
と言い間違えた。
言ったそばから自分で笑ってしまっていた。
赤ちゃん言葉だもの。そりゃそうだ。
だが、すぐそばにいたオレは、笑いをこらえるのに舌を噛まねばならなかった。

一人芝居シーンだが、出だしのテンションが絶叫調になりつつある。
これはまずい。
ピークが最後にやってくるようにしないと、面白さが割引される。
明日、もう一度しっかり稽古し直さねばなるまい。

終演後、飲みに行くことなく速やかに帰宅。
弁当を食べていたので腹も減っていなかった。
まだ全体の3分の1ほどしか終わっていない。
芝居を変えずにもう一皮むけたい。