遊べること

昨日は稽古終わりに平木君と待ち合わせ、お願いしていた書類をお借りした。
飲みにも参加し、色々話したが、どこか上の空の感じがあった。
「芝居終わったらうちおいでよ」
そう言って別れる。

昼、下北沢「楽園」へ。
UDATSU公演観劇。
不思議の国のアリスを、モチーフにしているようで、しきっていないまま遊んでいるような、説明しがたい空間があった。
そこで役者は、遊び尽くしてしまえればいいのだが、モチーフにしているのかそうでないのか、はっきりしないと役者も遊べないのかそうでないのか、与えられた場で遊びきっている感じはあまりなかった。
理屈を言えば遊べなくなるし、言わなくても遊べなくなる。
遊ばせようと思うようなことではない。

でも本能的に遊ばずにいられないはずだと思う。役者は。
遊びという言葉の定義を明確にしないといけないが、とりあえず「自由に思うがまま行動する」くらいの感じが適当か。

宇宙キャンパスの石戸くん、たたずまいが良かった。
自衛隊員のようだ。

夕方、西荻南で稽古。

桜が咲きつつある。
来週末あたりが見頃だろう。
稽古場の向かいに公園があり、夜になると桜がライトアップされてとてもきれいだ。
しかし稽古が終わる時間になるとライトアップも終わる。
前はもっと遅い時間までやっていたが。
コンビニで酒を買って、夜桜を肴にプチ花見をする者が増えたのかもしれない。

もともと南荻窪の一体は住宅地で夜が早い。
以前住んでいた部屋のそばにはファミリーマートがあったが、11時になると閉まっていた。
だから夜は本当に静かだった。

短編はすべて出そろったが、それらをどうやって一つにつなげるか、考えている。
「テキストファイル」の時は、演目ごとにお客さんに説明をした。
自分がした。
今回はそういうのではなく、どこか違うものにしたい。
いつから始まったかわからず、いつ終わったかもわからず、もしかすると永遠に続いているように見えてしまう工夫。
そういうので、短編をくるんでみたい。

マグネシウム不足は、演出担当を置いていないけれども、マグネシウムリボンよりもマグネシウム不足の方が、おれは演出の仕事に専念していると思う。