こち亀の分岐点

6時20分起き。コーヒーを淹れる。
甘いものを切らしていた。

書き作業を終え、いなり寿司と、フライの残りと煮魚で朝飯。
8時40分から仕事。

テーブルのシャッフル作業の続きをやる。
難しいのではなく、ひたすらめんどくさい。
出版年月日順のタイトル順に並んでいた本棚を、出版社別の作家名順に並び替えるようなめんどくささだ。

小休止中、外へ。
輸入物のリカーショップで、チョコレートを物色する自分がいた。
酒量が減ると甘党になるのは本当だな。
そういえば酒を飲む以前の自分は甘党で、辛い物が苦手で、たらこは大丈夫でも明太子は駄目なほどだった。
嗜好が180度転換し、辛党になったのは、酒を飲む前のことだったか後のことだったか。
それとも辛党になったから酒を飲むようになったのか。
ニワトリが先か卵が先かみたいになっている。

昼、いなり寿司の弁当を食べる。
ミーティングルームに、バーガーさんと友人が入ってきて、とりとめもない会話をして出て行った。
少し離れた席に、バーガーさんを天敵とみなす男がいて、歯をむき出してうなっていた。

午後、作業続き。
今月中に終えるのは無理そう。
連続して作業ができる状況を得るため、どこかのタイミングで休日出勤をしないといけないだろう。
明日にするか?
迷ったが、まだそこまで材料を練れていないのでやめにし、6時過ぎにあがる。

眠気で頭がフラフラした。
眠気じゃないのかもしれない。

プールにいくため、ウェアを鞄に入れていたが、歩くと頭がフラフラするのでやめる。
ゆっくり休もう今日は。

いなり寿司の残りと、ソーセージと、ザワークラウトで夕食。

道重さゆみがモーニング娘。を卒業した時のスピーチ全文がネットに載っていた。
聞き手を「泣かせよう」とか「感動させよう」とか、いい話にしようという意図なしに、借り物ではない自分の言葉で表現しており、とても感じが良かった。
昨年、マツコさんが「道重は美しい」と言っていた意味がわかったような気がした。

『こち亀』を読む。
「壁ドン」という言葉が軽率な感じで流行っているが、昔『こち亀』でネタとして壁ドンをやっていたことを思い出したのだ。
スーパー金持ちの白鳥麗次が、麗子やマリアを相手にやっていた。
調べると、73巻にその場面があった。
「ドン」じゃなく「バン!」という音だったが。

73巻の『こち亀』は面白かった。
久しぶりに読み返したが、声を出して笑う箇所が沢山あった。

90年代終わり頃の『こち亀』は、つまらなくなっていたのだが、少なくとも73巻の時点では大いに笑える。
剣道大会で優勝した両津が、形状記憶素材を使った面が取れなくなり、面と胴着をつけたままお祝い会場のフランス料理店に行く話など、ドタバタの作法が見事に決まっている。
こういうセンスは、秋本さん本人が描かない限り、真似は出来ないはずだ。

つまらなくなったのは、秋本さん本人が描いてないからだという噂があった。
ジャンプとしては、雑誌の象徴であるからやめて欲しくはない。
秋本さんとしては、アシスタント達を食わせていきたい。
そこで連載を存続し、アシスタント達が描いたものを監修するだけの状態になっているんじゃないか。

っていうことを、1999年頃には思っていた。

完全に偏見だが、境目は99巻と100巻の間にあると思う。
実際に単行本を読んで確認した。
99巻の最終話までは面白い。
そして100巻の第1話はつまらない。

1巻から99巻までの『こち亀』は、安心して揃えていいと思う。
登場人物の動きが、まるで違う。
躍動感に満ち、小ネタも遊び心もたっぷりで、趣味は本気で、江戸前の呼吸がちゃんとある。

あくまでも偏見と想像だけども。