打ち上げと、家を出る話

9時から仕事。
30分ほど朝礼があったが、内容よくわからず。
午前中はメンテナンスとインポート中心。
ひとつ依頼仕事あり。
先週金曜にもあったが、二つとも明後日からとりかかることにする。

12時過ぎに早退し、劇場入り。
着替えてコンビニに行き、カップヌードルのカレーを買ってロビーで食べる。
食べていると制作のなおみさんが来て、
「ん? カレーの匂いがする」
と言った。
開場時間が迫っていた。
受付でカレーの匂いがするのはまずいので、鏡前に移動して残りを食べた。

着替えて衣装とメークをし、舞台上でうろうろする。
うろうろしていると気づくことがある。
ラボ1とラボ2の出入り口があるのだが、芝居中そこに立って芝居をする人がいない。
だが生活空間として見ると、その角はとてもたたずみやすい。
壁に寄っかかってダラダラするのにぴったりだ。
稽古中はパネルを立てることがなかったからできなかったが、そこにたたずむ芝居ができたら、絵のバリエーションは広がったのかもしれないなあ、ということを一昨日くらいに舞台をうろうろしていて思った。

2時開演。
自然な感じも自然すぎると不自然になるなあと思った。
日常で会話していても、不自然に喋り方をしたり、あるいは演技をしたりということはざらにある。
自然な感じを目指して、自然すぎると不自然だ、なんて思ったら、その先どうすりゃいいんだろうという話ではあるが、そうなったら何も考えない方がいいんだろう。

浅香、キク、見に来る。
浅香から最後のシーンについて質問された。
最初のシーンのオレは夢の中の存在で、など説明を始めたとたん、違和感があった。
設定として知ってはいたけど、やっていてそのことを思い出したことはなかった。

キクは、弦巻くんと一緒に見に来ていた。
彼も今後、色々生活が変わりそうだ。

夜までの待ち時間、モスバーガーへ。
たまった作業を片付け、6時に劇場に戻る。

集合時、HIROEさんから「HIROE賞」をいただく。
各役者にメッセージつきのちょっとしたプレゼント。

7時半開演。

舞台から客席がよく見えた。
大人のお客さんが多い回だと思った。
展開を見守るその表情、反応が、穏やかに楽しんでいるように見えた。

カーテンコール後、バラシへ。
小道具片付けをしたが、書類とおかしのみだったので、廃棄処理の相談をなおみさんにする。
すべてチラシと一緒に処分することに。

舞台バラシを手伝う。
簡単な作業のみ。
テープを剥がしたり釘を抜いたりなど。

搬出を終え11時に退出。
早いバラシだった。

「とり鉄」で打ち上げ。
山口くんの席に一緒に座る。

乾杯の連続ののち、大入り袋配布。
黒字にもなったらしい。良かった。

山口くん、ひとみさんと三人で、上京した時の話をする。
ひとみさんは日立の出身で、日立の社員で占められた街の感じが嫌いだった。
ダンサーを目指していたが、親のコネで日立に就職したが、夢を追うために三年で辞めた。
「親はまだ許してないと思います」
好きなことはどんどんやれといっていたお父様が亡くなられたので、お母様との間を取り持つ緩衝材がなくなった。
「だから、何回か芝居を見てもらったことありますけど。わからないだろうなって思ってます」

山口くんはむしろ、早く独り立ちしろと言われた口らしい。
長崎を出て、仕事を紹介され、やめ、また紹介されが続いた。
助けずにはいられない何かがあるということかもしれない。

横森さん永野さん、そして綾香は翌日仕事のために途中で帰った。
残った面々でなんとなく集まって飲む。

一哉さん、
「塚ちゃんといえばツナ缶だよ」
と言う。
土曜日に買ったやつ。
「サラダに混ぜて食ってたんですよ」
「あ、そう? たかりょうが、ツナ缶が気になる気になるって言っててさあ」

3時を過ぎ、眠気はピークに達していたが、一哉さんはニコニコしながら、皆の裏エピソードを喋っていた。
誰それの毒舌だとか。
何を言ったとか、色々。

「塚ちゃんは、シアターゲームのテンション低かったよね」
「オレ、できなくて、段々惨めな気になって来ちゃうんですよ」
「あ、そう? はははは。あと、なんで塚ちゃんは毎日メークしてたの?」
なんでだろう?
オレにもわからなかった。
めんどくさいのに。

5時前に店を出る。
先に出たたかりょうくんと一哉さんは、日高屋で朝飯を食っていた。