ひねり出す作業

朝、ミーティングの後、Oさんにコードチェックを頼まれる。
古いバージョンと新しいバージョンのコードをエクセルシートに貼り付け、新旧の変更点を確認するやり方。
今後、オレもこんなふうにバージョン管理をしないといけない。

いつものごとく、
(大丈夫だろうか?)
と不安が頭をもたげる。
やるなら、やるしかないが、やるのがいつになるかわからないから不安なのだ。

不安感は体調にも左右される。
元気な時はどうということはないが、寝不足や風邪の時に増大する。
今は、芝居の稽古と台本完成に向けてのストレスで、心身ともに疲弊しているため、大したことのない仕事の作業でも不安のタネになってしまう。

夕方、江古田で稽古。
電車が混んでいた。
後半のシーンを作る。

今回の芝居の構造は、全体を3つに分けると、初めが遊び、真ん中が謎の提示、終盤が種明かしとどんでん返しになっている。
今は、種明かしまで書いている。
どんでん返しとラストを書けば終わりだが、終わらせ方が思い浮かばない。
語るべき内容を語り尽くしたからと言って、幕を引けるわけではないところが難しい。

語り尽くした瞬間、舞台に終わらせるエネルギーが作用して、幕を引けることはある。
最近では、「贅沢な肉」「ウーララ」がそういう作品だった。
逆に、苦労したのが昨年の「うつろう」だった。

ラストに苦労している時は、言葉をひねり出そうとしている。
ひねり出すのは場面であって言葉じゃないにもかかわらず。
今回はそのパターンで、場面が浮かばない苦労を、言葉をひねり出すことで解決しようともがいている。
だが、ひねり出すうちに閂が外れ、目の前に場面が浮かぶこともあるから、無駄な作業とも言い切れないのだ。