成瀬監督の謎

7時半起き。外は曇っていた。昨日の焼肉が腹に残っていた。

トマト、結実し始めていた。ひと月ちょっとで収穫できるはず。ということは6月になって早々だ。

昼、サッポロ一番塩ラーメンと餃子食べる。

図書館に行き、高峰秀子のムック本、内田樹『うほほいシネクラブ』借りる。

4時過ぎ、走りに行く。甲州街道から桜上水を渡る。雨が降ってきたので引き返す。7キロ半。

夜、魚肉ソーセージ食べる。

高峰秀子のムック本、読了。成瀬巳喜男との対談が3ページ載っていた。
成瀬監督の肉声が活字になっているものは大変少ない。評伝もほとんど出ていない。黒澤、小津、溝口、木下と比較しても、エピソードの数が極端に少ない。そのため、監督の人物像がまるでわからない。
多くの成瀬作品に出演した高峰秀子でさえ、撮影中に話したことがほとんどなかったという。載っていた対談も、宣伝のためのもので、当たり障りのないことを話しているだけだった。

黒澤明は一度だけ助監督を務めた。しかし、成瀬監督が何もかもやってしまうため、仕事がなかったそうだ。暇なのでセットの裏で寝ていたら、いびきが漏れてしまい、成瀬監督は怒って撮影を中止してしまった。後年そのことを「あれは私です」と伝えると、「あれはクロさんだったの。ふふふ」と、笑っていたらしい。

黒澤明は成瀬巳喜男を大変尊敬していたという。「映画のエキスパート」という言葉が、『蝦蟇の油』には出てくる。つなぎ方が自然で、どこをどうつないでいるかわからないくらいだという。
それについては、ムック本の中で、高峰秀子も語っていた。今自分は何を撮られているかわからないのに、出来たものを見るとつながっているという。

舞台人だったら、やりにくさを覚えるかもしれない。そう考えると、「浮雲」の森雅之はすごい。「私じゃなくて森さんが上手かったんです」と、デコさま。