喪失感

6時20分起き。きゅうりの様子を見る。十分大きくなった三本を収穫する。葉をめくると、緑色の芋虫が何匹も見つかったので駆除する。ウリキンウワバというらしい。きゅうりと同じく、奴らもすぐ大きくなる。
バケツ2杯分の水を足すと、45リットルゴミ箱は水が溢れそうになった。しかし今日は暑いという予報が出ているから、きっと明日の朝までには数リットル減っているのだろう。そして生き残りのウリキンウワバはどこかで巨大化し、葉の陰でサナギ化を果たそうとするだろう。

西城秀樹のこと、ひと晩経ってショックは悲しみに変わってきた。

早めに家を出て、初台の「加賀」で冷やし掻き揚げそばを食べる。冷たいそばに、揚げたてのかき揚げが乗ると、どちらもぬるくなる。嬉しいんだか嬉しくないんだか。嬉しいけど。

午前中、クロス集計クエリでSumがうまく実行されない現象を調べた。
たとえば、塚本という人物が掻き揚げそばを食べた回数が記録されたテーブルがあるとする。クロス集計クエリで1月から12月まで月ごとに集計すると、食べた月だけ集計されて横に表示される。1月2月5月、というふうに。食べていない月も表示する設定もできる。その場合1月から12月まで横に固定表示される。しかし、3月や4月は空白のままなので、空白は0表示するように設定する。するとこうなる。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 
3  3  0  0  1  0 

ところが、調べている現象は、食べたはずの2月が0になってしまい、6月は0ではなく空白になってしまう。しかも、塚本という名前を他の名前にすると、ちゃんと表示される。なぜ?
何かが重複しているのだと思ったが、関連テーブルをすべて見ても、おかしいことろはなかった。何より、名前を変えたらちゃんと計算されるなんて。意味がわからん。

昼、初台の「蘭蘭酒家」へ。ランチメニューに餃子をふたつ追加して食べた。ランチは無難な味だったが、餃子は汁気がたっぷりあって美味しかった。

午後、クロス集計クエリはひとまず後回しにして、テスト結果の確認をした。地道な作業だったが、即席で作ったチェックツールで乗り切った。

6時半帰宅。蒸し暑かった。

夜、お好み焼きと唐揚げ食べる。どちらも冷凍食。

西城秀樹の動画をYoutubeではしごする。70年代半ばがいちばん格好いい。歌って踊る歌手ではなく、ロックバンドのフロントマンだ。マイクスタンドの使い方や、歌う時の首のかしげ方、手の使い方、リズムの取り方、どれもヒデキ独特の型があり、ジュリーと双璧をなす。
同時に、ミュージカルのナンバーだと思って見ると、しっくりくるところがある。馬飼野康二の曲は構成がドラマチックで、ここぞという時に客が盛り上がりやすいように出来ている。

♪キミがー望むならー(ヒデキ!)

♪やめろっとーいーわーれーてーもー(ヒデキ!)

そりゃ、コールするでしょう。

あと、馬飼野さんは、名曲「ブルースカイブルー」を書いている。西城秀樹の曲が5曲オリコンランクインしたらしく、一番順位が高いのがこの曲だった。

時間が経つにつれ、喪失感が大きくなっている。安藤優子さんがテレビで号泣していた。熱狂的ファンだったというわけではないだろう。ただ、脳梗塞のリハビリを続ける秀樹さんを以前取材したことがあり、人生に立ち向かう姿を目の当たりにしていた。生きることしか考えていなかった人が、死ななければならない運命を、「残酷です」という、その気持ちはすごくわかる。
安藤さんが秀樹さんの中に見たものは、人間のいちばん尊い部分であったろう。
それが失われるということは、ただもう、悲しい。悲しい。