ゲロくんが吐いた

9時に起きたが、昨日何時に寝たのかわからない。寝る前にドラえもんを読んで、そのあと昔の芝居のビデオを見て、そのあと「釣りキチ三平」の最終巻を読んだ。そのあたりで寝たのだ。寝落ちしたのに近いが、ちゃんとベッドで寝ていた。

「釣りキチ三平」の最終巻は切ない。一平じいさんが死に、天涯孤独の身となった三平だが、涙ひとつこぼさず、葬儀では喪主の役を勤める。三平の村は土葬だ。葬儀が終われば埋めなければならない。しかし三平は待って欲しいという。なぜなら、魚紳さんがまだ来ていないからだ。
魚紳さんは、記憶喪失になった三平の父親を探して東奔西走していた。一平じいさんの死を知った魚紳さんは、ヘリコプターで三平の村に駆けつける。三平と魚紳さんの見つめ合うカット。去来する様々な思い出。
三平は、魚紳さんの胸に飛び込んで、おいおいと泣くのだった。

いい天気だった。トマトを6つ収穫したが、うち一つはミニトマト並みに小さかった。それでも一個は一個と数え、トータル収穫数は83個となった。100個が見えてきた。

100個が見えてきた、の、「見えて」と思ったあたりで、一天にわかにかき曇り、にわか雨が降ってきた。降ったと思ったらすぐにやみ、また晴れ空がのぞいた。晴れ空に覗かれた。

昼、走りに行く。善福寺川沿いを5キロ走った。気温は32度くらいだった。そのくらいの気温なら、5キロくらい全然大丈夫だ。

5時、家を出る。高円寺へ。セカンドストリートでシャツを物色する。買わずに出る。
大久保へ。新大久保に向かって歩きながら、飲める店を探す。
新大久保駅の東側は混んでいた。
「でりかおんどる」の前に行ってみた。順番待ちの列ができていた。
キラー・カンの居酒屋を覗いてみた。それほど混んでいなかった。

6時半に森さんと落ち合う。
ネパール居酒屋の「ソルマリ」で飲むことにした。

中に入ると日本人はいなかった。気にせず座り、ネパールビールで乾杯する。

森さん、週末をグダグダ過ごしてしまうことを嘆いていた。先日のんだ中山くんも同じようなことを言っていた。働く人の共通の悩みになっているのかもしれない。若くして結婚している森さんの同僚は、芝居をやっていたという森さんの過去を羨ましがるという。

隣の席でアジア系の三人組が水ギセルを吸っていた。突然、若いひとりが嘔吐した。「ぐふっ!」と聞こえたので見ると、口を両手で押さえ、指の間から、

(以下修正)清冽な命の水が清らかな音をたてて滴り落ちていた。

(真実)指の間からゲロがはみ出し、茶色のゲロ汁がボタボタとテーブルに垂れ落ちていた。

「スイマセン」と謝り、連れの二人がゲロくんを介抱していた。ゲロくん、泥酔している様子はまったくなかったので、おそらく水キセルによるニコチン酔いではないかと思った。でも、昔、こういう光景はしょっちゅう見たなあと思った。

店は8割ほどの入りだった。酒も食べ物も安かった。店員は日本語が得意ではなかったが親切だった。

10時過ぎまで飲んだ。会計をしたら、お釣りの300円を、150円のコインふたつに分けてくれた。オレと森氏がはんぶんこにできるようにだ。店員に「ありがとう」と言った。笑みを返してくれた。満島真之介に似ていた。また来たいな、と思った。

11時過ぎ帰宅。高円寺から自転車を漕いだだけでけっこう汗をかいた。先週の猛暑があったため、今日は涼しい日だと感じていたが、夏は夏だ。
水のジャワーを浴び、12時半就寝。