小室逮捕

2008年11月4日 火曜日

公演中も平日の昼間は通常どおり自分の平日を営業していたので、休み明けの今日が来てもあまり感傷に浸ることがなく済んだ。

昼、劇場費を振り込むために銀行を行き来する。
その他、支払い関係の仕事がまだいくつか残っている。

夜、チケット売り上げの精算をする。

小室哲哉が逮捕された。
ニュースサイトで写真を見る。
ファンだったことは一度もないが、胸を打たれた。
カート・ヴォネガット『タイタンの幼女』に出てくる大金持ち、マラカイ・コンスタントのことを思い出した。

ヴォネガットはマラカイ・コンスタントの運命を徹底的に翻弄させ、人間に自由意志というものはそもそも存在しないのではないかという疑問を提示した。

小室哲哉の運命にも、似たようなところがあるかもしれない。
売れ方があまりにも急で、売れ行きはあまりにも大きく、飽きられるスピードはあまりにも速かった。
そんなジェットコースターに乗って、まともでいられる人間は少ないだろう。
音楽作る以外に脳のない男にしてみればなおさらのことだ。

詐欺行為に至った理由は、借金の利息を払うためらしい。
すでに利益を生むためでさえないところが悲しい。
借金で苦しむ多くの人達と、どこも変わっていない。
悪いことしたのは確かだが、ざまあみろという気にはとてもなれない。

好きな酒肴好きな趣向

2008年11月3日 月曜日

打ち上げは午前様に突入。
大入り袋を配り終わると、一仕事終えた気持ちになる。
配り始めるのが遅く、帰宅される方々とバッティングしたのは失敗だった。
最近は袋を配る時に、気の利いたことを喋れなくなっている。
後味の善し悪しに関わらず。

お客さんとして打ち上げに参加した桜井さんと話す。
感想を聞き、台本の構成のことなどを話す。
話しすぎる前に自制したつもりだが、聞いている方はそれでも長いと思うだろう。

鶴マミは夜中あたりからダウンしていた。
疲労と眠気が極まったのだろう。
亜企ちゃんは3時頃に帰った。
去り際に挨拶する。

4時過ぎ、会計をする。
すっかり疲れた。
店の外に出て解散する。

池袋駅で一人、上野方面の山手線に乗る。
照明機材を積んだ車を取りに王子へ。
まずは松屋で腹ごしらえをする。

車に乗り、北本通りへ出る。
疲労感と眠気でハンドルがぶれる。

環七に出てから新青梅街道まで、ほぼ真っ直ぐの道を走る。
沼袋でねこさんと待ち合わせ。
ドライバーを交代してもらう。

尾池さん宅までねこさんが運転した。
先月やった芝居の話など聞く。
最近はバイト三昧らしい。
ひとごとではない。

尾池さん宅に7時過ぎ到着。
寝起きの尾池さん、ねこさんと3人で機材をおろす。
20分ほどで終了。
ねこさんが缶コーヒーを3缶おごってくれた。
立ち話をし、ねこさんに美術の材料返しを任せ、歩いて帰宅。
段ボールに入れた制作用具の整理をする。

10時、ようやく終了。

シャワーを浴びて11時に寝る。

3時頃起きる。
外は曇っており寒そうだった。
ねこさんから、車返却が無事済んだとメールをもらう。

OKストアへ行き、ウイスキー、スモークサーモン、生牡蠣、カニ缶、その他食料品を買う。
夕方、ビートルズアンソロジーのビデオを見る。
好きなものをだらだら見ながら、好きな肴で好きな酒をゆっくり飲む。

アンソロジーは、1965年あたりまで見る。
あとは酔っぱらい、そのまま寝てしまった。

『1:1』終了

2008年11月2日 日曜日

8時起き。
制作関連作業を済ませ、10時に小屋入り。
1時開演に向けて準備。

昼飯は食わずマチネ。
前説から緊張がとれた。
うまくしようとか、そういう工夫は、この段階から始まるのだろう。

終演後、綾香のお母様よりまたも差し入れ。
こんどは団子。

あいた時間、銀行へ行き、帰りに松屋で牛丼を買って帰る。
楽屋で食べる。
持ち帰った唐辛子15袋をせっせとかけていたら見られた。
「見るんじゃねえよ」
と追い払った。

5時、ソワレ開演。
前説、落ち着いてできた。
声も出てきた。

芝居の出来は、細かい部分に波はあったが、全体としては楽日が近づくにつれて段々良くなってきた。
本日ソワレの出来が、一番良かったと思う。

7時バラシ開始。
着替えて舞台に戻り、音響機材のプリセットをしてから楽屋に戻る。
レシートやその他、精算に関する計算をする。
バラシ作業自体は早急に終わる。
照明のおろしも速やかに進み、予定よりだいぶ早くバラシは終了してしまった。

9時前に車到着。
積み込み作業をし、掃除を済ませ、打ち上げ会場に向かう。
10時から池袋にて打ち上げ。
挨拶を短めに済ませ、乾杯する。

無事に終わってホッとしながら飲む。
今回の公演は毒のない<白マグ>であった。

今回の公演で遠隔秘書のようにサポートしてくれた直美が、
「黒マグ見たい」
と言った。
「君、出たじゃん」
「どれ?」
「『第二ゾーンへ』は黒マグだよ」
「あれそうなんだ」

色々な方にお世話になった。
美術の松本さん、照明尾池さん、星ちゃん。
衣装の谷中さん、劇場の篠原さん。
制作補佐の直美、受付の智保さん、真澄ちゃん、あーや、山田さん、潮田さん、牧田さん、真理菜ちゃん。
写真撮影の浅香、ビデオ撮影の松島君浜本君。
相手役としてマグメンバーとして公演をフォローし、後半の鋭い追い込みを見せた鶴マミ。
番付を着実に上げた綾香。
仕上がりがもっとも早かった忍くん。
表情仕草に徹底してこだわった亜企ちゃん。
台詞の読み込みと書き込みに熱心だったセリーヌさん。
爽健美茶のように健康な芝居をした知恵ちゃん。
実は一番多くのキャラを演じたタカ。
そしてご来場いただいたすべてのお客様。
どうもありがとうございました。

仕上がり期

2008年11月1日 土曜日

11時に小屋入り。

役者を舞台に集める。
「本プロジェクトにおける商品の魅力を再確認し、顧客にアピールする方法については営業それぞれがもう一度基本に立ち返り、現在のやり方は間違っていないか、商品の効能をアピールするあまりお客様のサインを見逃していないか、考え直してください」
とアナウンスする。

バラシのドライバーをねこさんに頼んだ。
俺が運転したら、今回こそ事故る。

昼2時開演。
1話の山口君が、軽さを取り戻していた。
出そうと思って出る軽さではない。
松茸と同じで、地道に歩いて見つける、本人にしか表現しえない軽さなので、袖で聴いていてほっとした。
亜企ちゃんは回を経る毎に熱がこもってきた。
熱と孤独が表裏一体となれば味わい深いのだが、そこらへんは一部の人にしか伝わらないだろう。
わかりやすくすれば多くの人に伝わるのだけど、伝える味の繊細さは失われる。
チェーン店になったらまずくなる店のようなものか。

2話と3話は笑いの反応が多い。
笑えるのだけど、笑わせる芝居ではないので、大爆笑には至らない。
2話は地獄笑いをものにした綾香が快調。
芹くんは、トホホな感じを出さず、かっこいい声を出し続けることで<後ろががら空き>というニュアンスを出している。
3話は鶴マミが落ち込むところに尽きる。
そのシーンは普通に悲しいらしく、毎回泣きそうな顔をしている。
それまでの会話はすべて無駄話と割り切り、おそらく割り切りゆえに役者の我が出ておらず、お客さんをリラックスさせているようだ。
4話は知恵ちゃんが元気。
元気いっぱいという元気さではなく、元気いっぱいの女の子が普通に話しているという感じ。
タカのとぼけたキャラは、半分以上は地が出ている。
声がこもる時があるが、いい時はバカな体操のお兄さん風で面白い。

終演後、お客さんに挨拶。
綾香のお母様から大量に海苔巻き、おにぎりの差し入れ。
楽屋で広げ、あぐらをかき、山賊の気分で食べる。

ソワレまでの待ち時間、眠気に耐えられず少しうとうとする。

7時ソワレ開演。
全体的にほぼ仕上がったかなと思う。
あと6ステージくらいあれば、もっと熟して良い芝居になるのだが、それは言っても仕方ない。

終演後、和民へ。
内田びん太さんと少し話す。
明日に向けての最後の作業が残っているため、10時に失礼する。
帰り際、三代川、深津君らに挨拶。
三代川、すっかりお父さんの外見になっていて、初めは誰だかわからなかった。

11時帰宅。
寒かった。
日本酒を暖め、ゆっくり飲んだ。

麻薬のような

2008年10月31日 金曜日

7時半起き。
稽古から本番にかけ、一度も寝坊せずに済んだ。
良い傾向だ。

夕方、制作の件で綾香と知恵ちゃんからメール。
自分の不注意でミスが出てしまった。
劇場に向かう途中、事後策を二人にメールする。
トラブルにならねばよいがと祈りつつ、6時過ぎに小屋入り。

準備はルーティーン化しており、バタバタすることなく進んでいた。
トラブルをフォローするための作業をし、開場する。

前説、昨日よりさらに落ち着いてきた。
うまくできたとは言わないが、すくみ上がりそうになる感覚はすでにない。
お客さんの顔一つ一つを見るのではなく、全体を一つの大きな集合体として見ると良い。
そんなアドバイスを昼に受けていたのも良かった。
それでもやはり最後の方では緊張に捕まった。
組み伏せたつもりだったが、どこかに潜んでいたようだ。
どこからくるんだおまえは?

芝居は今日で半分のステージが終了。
そろそろダレてくる頃合い。
気をつけていてもそいつはやってくる。
緊張と同じように。

袖で芝居を聞きながら、明日以降の直しを考える。
ダメ出しではなく、基本に立ち返った上で、それぞれの役者の<売り>の再確認が必要だろう。

終演後、山下さん、Lindaさん、ハチさんらと飲む。
トシさんも飲みに加わる。
山下さんとハチさん、台本を誉めてくれた。嬉しい。
誉め言葉は麻薬のようなものなので、常習者にならないよう戒めているのだが、今日はどっぷりと浸り、いい気分になってしまった。
たまにはいいだろうとトイレでつぶやく。

カリオストロ高校

2008年10月30日 木曜日

7時起き。
パソコンで制作作業をし、8時に外出。
夕方まではいつも通り。

6時過ぎに劇場入り。
いつものように受け付け関連の準備をする。

前説の緊張はなかなか飼い慣らせない。
前半は昨日より落ち着いてできたが、後半で緊張がぶり返してしまった。
なぜ、ぶり返したのだろう?
そもそもなぜ緊張するのだろう?
素の自分で立ってるからだと言う人がいるが、なぜ素の自分で立つと緊張するのだ?

緊張の源を突き止め、流れを断ち切ることができれば、それは役者としての大きな財産になると思う。
そして、一昨日より昨日、昨日より今日と、緊張の根っこに近づいているような気がする。
近づけば近づくほど、3話の自分は落ち着いていく。

舞台袖で、緊張について考察しながら芝居を聞く。
落ち着きを失い気味の箇所あり。
だが、全体的には面白く、好みの仕上がり。

終演後、亜企ちゃん、鶴マミ、7月に共演した森さんらと飲み。
他の面々はうどんを食べに行っていた。

森さんから、高校時代の寮生活の話を聞く。
大変面白い。
(これが普通なんだ)
と思えば、人は色々なことに耐えられるのだな。

逆に言えば、幸せが広告の形でパッケージされ、周囲に散乱している今の時代は、自分を不幸だと感じる罠に満ちているのかもしれない。

女子寮と男子寮の間には鉄条網が張り巡らされていて、日が沈んでから女子の敷地に侵入者がいると、自動的にサーチライトが点灯する仕組みだったそうな。
クラリスだらけのカリオストロ寮か。

1時帰宅。
制作作業を少しして寝る。

二日目

2008年10月29日 水曜日

7時半起き。
いつもの如く夕方まで頭脳を使う。
昼は野菜を食べる。

6時に劇場入り。
受付に田中智保ちゃん来てくれる。
すっかり頼る心地になる。

開場までの時間、受付さんへの説明など行う。

舞台集合し、昨日はできなかった挨拶をする。

客席は満席に少しオーバー。
昼間に何度も稽古したにも関わらず、前説、相変わらず緊張する。

二日目開演。
お客さんの反応が大きめだったため、芝居が良くなっているように思いがちだが、昨日よりも緊張が目立ったと思う。
俺の前説も、昨日より緊張した。

終演後、お客さんに挨拶。
喜んでいただけてた様子を見てホッとする。

帰りは飲み。
ひょっとして、毎日飲みになるのではないか?
恐ろしい。

トシさん、なっつと話す。
面白かったという感想をいただく。

初日は客入れ音響をなしにしたのだが、二日目の今日は静かな曲を流した。
演出的には音なしにしたかったのだが、なにか流れていないと落ち着かないとの意見を聞き、急遽流すことにした。
もともと目指していた完全音なし芝居は、客入れ客出し曲の導入でやや頓挫した格好となった。
が、芝居中の無音は貫いたから、よしとすべきか。

1時帰宅。
疲れた。
昼の疲れと芝居の疲れと受付の疲れと酒の疲れが混ざり合っている。
ともあれ、明日は向上せねば。前説を。