水道水はうまかった

 星野博美「銭湯の女神」読了。
 ファミレスに通い原稿を書き、夜は銭湯で風呂に入るというライフスタイルは、一人でもちゃんと生きていける人でないと実行に移せないだろう。
 そうした生活から見える現代をスケッチしたものが本書である。
 いきなり書評っぽい書き出しだが、面白かった。

 続いて部屋の本棚から探し出した、ゴールディング「蝿の王」読み始める。これは次回公演の参考になるかと思って。
 読んだのは10年以上前だけど、今読んでも面白さは変わらない。
 読み終われば昔と違うことを感じたり出来るかもしれないが、人間にもとから備わった「罪」みたいなものを描かせたら、キリスト教徒である欧米人にはかなわない。

 残暑がまた戻ってきた。
 しかし太陽は出ても真夏のような暑さはなかった。
 風が吹くと涼しい。

 夕方実家へ帰る。
 お中元にもらったらしい未開封の素麺があったので茹でて食べる。
 信じられないほどつややかでおいしかった。

 夜、マラソン。
 日が沈んでから急に蒸し暑くなったため、汗が沢山出た。
 40分ほど走ってから風呂に入った。

 風呂から上がる時、必ず水浴びをするのだけども、江戸川区の水道水と小金井市のそれは明らかに温度が違う。
 小金井の水はたぶん2度くらい低いはずだ。

 そして小金井の水の方が若干おいしいんじゃないかと思うが、江戸川区で生まれ江戸川区で育ってきた俺は小中高と江戸川区の水道水をガブガブ飲んできた。
 そしていつでもこう思っていた。
 「水が一番おいしい」

 結局水道水をまずいと思わされてしまった俺たちの負けだ。
 マーケティングの魔術だ。
 50年前だったら、ただの水が売れるなんて考えられもしなかったはずだ。
 40年前でもそうか。
 そういえば青森のある地域の水道水は、日本で一番おいしい水道水だとか。
 うらやましいもんだ。