イチローと松井対談

 昨夜は5時まで起きていた。そのため今朝は眠かった。
 1足す1が2だから、2足す2が4であるみたいに当たり前のことだ。
 鏡の中にいる自分は目が充血していて3歳くらい老けて見える。
 顔を洗うと水の冷たさで血色がよくなるが、目の下だけは青いままだ。

 そんな不健康な肉体を昼の間引きずって夜に到着した。
 夜に到着した時すでに夜だった。これも当たり前だ。2かける2が4であるように。

 仮眠をとっているとモチメから電話があった。
 イチローと松井がテレビで対談しているという。
 すぐにテレビをつけた。

 屈託なく喋るイチローの姿を見るのは何年ぶりだろう。
 200本安打を達成した首位打者1年目以来じゃないだろうか。
 会話はイチローが主導権を握っていた。年はイチローが一つ上。
 両者の間にある空気は先輩と後輩のものだった。
 饒舌なイチローと寡黙な松井の対比は、二人のマスコミへのコメント量と反比例していた。

 松井はマスコミのどうでもいい質問にもきちんと答える。
 しかしそのキャラクターを作り上げたのは、読売ジャイアンツという球団ではないだろうか。
 もしイチローが巨人にいたら、マスコミに対して完全に沈黙を守るスタイルを押し通すことは不可能だっただろうし、そのために淘汰されたかもしれない。
 淘汰されないためにはマスコミと折り合いをつけるために仮面をかぶり、それで自分を守っていくしかない。
 イチローが松井のことを、
 「心を閉ざしている」
 と評したのは、仮面をかぶる必要のない時の松井は必ずしも屈託なく話す人間ではないということを意味していたと思う。

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