水耕栽培トマトの水をバケツ2杯足す。成長は順調すぎて、すでにビリー・プレストンのヘアスタイルみたいになっている。4月に買った液体肥料も急速に減ってきた。
プランターに植えた小松菜は、カブラハバチの幼虫に食われた個所が大きすぎて、葉の成長が間に合わなくなっている。ほうれん草は虫に食われてはいないが、これも成長がはかばかしくない。土壌が酸性のせいか。
9時半から作業。やる気がなかなか出ず。
読書メーターで、フォローしている人が、『グイン・サーガ』最新刊の感想をひと言だけアップしていた。150巻だった。
読むのをやめたのは2005年の10月だ。104巻『湖畔のマリニア』を書店で立ち読みし、マリウスがフロリーをガチ口説きしている場面で、こらあかん、と匙を投げた。もうついけいけない、と。
その前の103巻『ヤーンの朝』までは買っていた。買ったのは2005年の8月。お盆の頃だっだ。引っ越しを控えていて、物件を見に行った日に書店で見つけて買い、数時間で読み終えてしまった。内容はまったく覚えていない。
ふと、続きはどうなっているのだろうと気になった。で、まずは、自分が読んだ最終巻である103巻を借り、読んでみた。
それ以前までの物語は、ノスフェラスに飛ばされたグインが記憶を失い、イシュトヴァーンに捕まり、逃亡したあとスカールと邂逅し、イシュトヴァーンに怪我を負わせる、という流れだったらしい。何となく覚えている。グインはアモンによってゾンビ国家みたいにされていたパロを救い、古代機械で飛ばされたんだっけ?
103巻自体は、読み返してもほとんど覚えていなかったので、新刊を読むような心地だった。ヴァレリウス中心の巻。グイン捜索のため、ケイロニア軍とともにユラ山中に陣を張っている。山火事のため動きがとれない。そうこうするうちに、強力な魔道士同士が戦っている気配を感じる。行ってみるとそれは、グラチウスとイェライシャの戦いだった。イェライシャに加担し、グラチウスを退けたあと、病を得たスカールをイェライシャに託す。
登場人物のモノローグがやたらに長いことが気になったが、面白かった。
そして、104巻にも手を出してしまった。旅をするグインとマリウスが、人里離れた山中でフロリーに会う話。
読んでいて、20年前に読むのを止めたシーンに出くわした。マリウスがフロリーをこまそうとする場面だ。
しようもない男だなと思いなから読んだが、20年前に抱いた嫌悪感はもっと強かった。理由はやはり、1巻から続けて読んでいたからだろう。マリウスが活躍したのは20巻台前半までで、それ以降はあまり出てこなかった。確か、グインを探しに行くという名目で旅に出て、グラチウスに捕らえられ、しばらく慰み者にされていたのをグインに助けられるという流れではなかったか?
その人質時代あたりから、初期マリウスの設定は微妙に変化した。もとは、いちおう宮廷仕込みの剣も使えるが、暴力が嫌いなので使わないという感じだったのに、自分の身を自分で守れないだけの男になってしまった。
そのまま、一人で出産したオクタビアと離婚し、清々した気分でグインと旅をして、自由だとかなんとか言いつつ、フロリーをこまそうとする流れが、104巻だった。なるほど。20年前なら怒ってるだろうな。「100巻読んでこれかよ!」みたいな。
しかし、マリウスなんか読み飛ばし、グインのところだけゆっくり読めば、結構面白いということに気がついた。逆に言うと、作品が劣化したといわれる部分は、グイン以外の登場人物の経年的キャラ変かもしれない。
そういえば、103巻に至るまで、グイン、スカール、カメロンが関わる部分は、別に不満はなかった。アトキアのトールも好きだった。
こうなったら、150巻まで読み返してみようと思った。1日1冊か2冊は読める本だし、作者が亡くなって以降、五代ゆう氏らによって書かれた続きがどういうものなのかも知りたい。