映画『国宝』観た

朝、11時過ぎ起き。外は小雨が降っていた。トマト棚支柱の調整をし、きゅうりを2本収穫した。トータル15本。

昼飯に冷やし中華とレタスサラダ。レタスの安さが続いている。昨日買ったレタスは79円だった。昨日半玉、今日の昼に半玉と、2回で全部食べた。

午後、雨脚が強くなってきた。

4時過ぎに家を出る。5時20分頃に船堀へ。北口のマックで夕食に倍えびフィレオセット食べる。

6時、船堀シネパルにて、映画『国宝』観る。

冒頭、1960年代を示すテロップ。長崎の親分さんが宴会をしており、歌舞伎役者の花井半二郎が接待を受けている。親分は永瀬正敏。半二郎は渡辺謙。余興で女形を演じる少年がいる。半二郎ははじめ、女の子かと思ったが、親分いわく、自分の息子だという。この少年が貴久雄。

直後、ヤクザ抗争の出入り場面、親分の死、父の敵を討とうとする場面が矢継ぎ早に展開し、場面は半二郎の屋敷へ。貴久雄は半二郎が才能を見込んで部屋子として引き取ることになった。半二郎には御曹司の俊介がいる。貴久雄と俊介は同い年。成長した貴久雄は吉沢亮。俊介は横浜流星。

二人は半二郎に厳しく稽古をつけられ、共に成長していき、貴久雄は花井東一郎、俊介は花井半弥として、歌舞伎の舞台に立つようになる。

以降、血を継いでいるが芸の才能で東一郎に一歩遅れをとる半弥と、芸はあっても血を拠り所にすることができない東一郎の、ライバルストーリーが続くのだが、基本的に二人はずっと仲が良く、芸では対立しても、プライベートで争うことがほとんどないという展開が、大変心地よい。

体を壊した半二郎は、舞台の穴を、血のつながった息子ではなく、部屋子の東一郎に任せることにする。貴久雄は「曽根咲心中」のお初をやることになる。本番前、貴久雄は緊張のあまり化粧の手が震えてしまうのだが、俊介は代わりに化粧をしてやる。貴久雄は、血を持っていない不安を語り、涙を浮かべる。言われた俊介は当然複雑なはずなのに、笑って励まし、顔を作ってやる。このあと、「曽根崎心中」の場面になり、貴久雄は素晴らしい芝居を見せる。俊介と、貴久雄の恋人彰子は、客席でその舞台を見ている。俊介は、見ているうちに彼と自分の差を見せつけられた心地になり、いたたまれなくなって劇場を出る。その姿を観た彰子は俊介について行く。ロビーで俊介は彰子に、本物の役者になりたいとつぶやき、涙をこぼす。この場面が前半のクライマックスだった。

後半は、月日が流れ、俊介が今度は「曽根崎心中」のお初をやることになる。「おれ、徳兵衛やったるわ」と貴久雄が当たり前のように言うのが良かった。体を壊していた俊介の舞台は凄絶なものとなるのだが、客席ではなく相手役として、貴久雄はライバルの芝居を見届ける。この場面が後半のクライマックスだった。

吉沢亮と横浜流星の女形の演技を、カメラは360度あらゆる方向から捉えており、歌舞伎の場面はどれも素晴らしかった。女形の人間国宝役で出ていた田中泯の、説得力あり過ぎる存在感に感嘆した。冒頭の永瀬正敏も、貫禄ある親分さんっぷりだった。体を壊し、名跡を貴久雄に継がせることにしたあたりの半二郎を演じている渡辺謙は、仲代達矢にそっくりに見える時があった。謙さんは無名塾じゃないのだが。

上演時間は3時間弱だったが、長さをまったく感じなかった。

9時に映画館を出た。バスで実家へ。9時半実家帰宅。

雨の勢いは収まっていたが、部屋が蒸し暑かった。

グイン・サーガ112巻『闘王』読了。タイス脱出を試みるグイン一行だったが、スイランがやはりスパイだったことがわかる。彼はカメロンの部下で、本当の名はブランといい、フロリーの息子スーティをさらい、ゴーラへ連れ帰る密命を帯びていたのだった。しかし、結局伯爵の追っ手に捕まり、脱出までブランも呉越同舟ということになる。悪い奴じゃないのだ。

軽くシャワーを浴び、2時就寝。