ゲイの集まる温泉と中山君

 夕方6時より稽古。
 旅行帰りの加奈ちゃん、チョコレートのお土産を持って来た。

 一幕から四幕まで順番に稽古。
 阿部君が風邪でダウンし、出来るところは限られていた。
 ふと思ったことがある。
 飯野の芝居は昔から、災難続きのことが多く、出演者が熱を出したり事故に遭ったりと、タダでは済まないのが通例なのだが、今回は不思議と順調である。
 本番まで後10日あるのに、とりあえず全員台詞が入り、動きがついているというのは、今まで外側から飯野の芝居を見てきた俺としては、奇跡のように思える。

 中山君からホモの外人に口説かれたエピソードを入手した。
 イギリスにいた頃、温泉があるというので行ってみた。
 帰りに29歳のドイツ人に車に乗せてもらった。
 そのドイツ人が聞いてきた。
 「男と女のどっちが好きだ?」
 中山君は英語で答えた。
 「無論、女の子に決まってるだろ」
 するとそのドイツ人は運転しながらおもむろに自分のズボンを下ろし、天空に向かってそびえ立つ己の分身というべき自社ビルを「テナント募集中!」とでも言わんばかりに中山君に見せつけ、にやにや笑い始めた。
 中山君も初めは冗談に付き合う振りをしてにやにや笑っていたのだが、そのドイツ人は空いてる方の手でそのテナント募集の自社ビルをしごき始めた。もちろん視線は中山君に固定されている。

 「それで、その外人、イッちゃったのかい」
 「イク前に止めました」
 「どうやって?」
 「その手を押さえつけてです」

 中山君、片言インチキ東洋人英語で怒りながら、そのドイツ人の往復運動を止めさせ、何とかフィニッシュは制止できたのだという。
 「でも、その人、ちゃんと送ってくれましたよ」
 「いい人じゃないか」
 「ええ。でも結構トラウマですよ」

 稽古が終わってから、新宿大ガードそばの魚民にて飲む。
 東さん、しのちゃん、宇原君、加奈ちゃんが来た。珍しいメンバーといえる。
 宇原君と稽古の話などし、しのちゃんとは自主練の話などする。宇原君からは和田アキコのCDを借りる。
 11時を過ぎたあたりで、片桐と、宇原君の彼女が来る。
 片桐と「三国志?」の話。今回からはどの武将でもプレイ出来るようになったとのこと。
 「でも俺は必ず最初は劉備でプレイするんですよ。そして諸葛亮を手に入れるんです」
 結構オーソドックスなプレイをするのだな彼は。

 武蔵小金井行きの最終で帰る。
 早速和田アキコのCDを聞く。
 ピチカートファイブの小西さんがプロデュースしており、新鮮な感じだった。
 ただ、「どしゃ降りの雨の中で」が入っていないのは残念至極であった。