音のしない調理

 残暑が続いている。
 残暑とは基本的に昼間の暑さのことを言うのだろう。
 夜になっても熱帯夜というのは、さすがに9月も半ば近くになるとほとんどない。
 というよりも経験したことがない。

 体の方は刻一刻と秋モードに変化しつつあるので、真夏だったら耐えられた暑さが辛く感じられたりする。
 例えば汗など、8月前半よりよほど量が多い。
 すると水分の排出量が増え、それは体調に影響を及ぼす。
 季節の変わり目に体調を崩しやすいのは、その辺に原因があるのだろう。

 さて、増大する水分排出量に対応すべく、コンビニで1リットルの麦茶パックを買って対応した。
 常に傍らに置く。残暑期のオレの相棒。

 夕方西荻の西友で買い物。
 小金井の西友よりは高級志向がある。
 お総菜コーナーなど充実している。
 が、肉は高い。
 サンマと豚汁を食べようと思っていたので、豚バラ肉を買うつもりだった。
 だが、バラ肉、もも肉、ロース肉、細切れ、いずれも納得いかない値段だった。
 しかし、どういうわけだかヒレ肉のブロックが100グラム99円と一番安かった。
 ヒレ肉で豚汁なんて聞いたこともないが、安さに負けてそれを購入。

 うちに帰り、ヒレ肉の半分を薄く切り、残りはラップにくるんで冷蔵庫にしまった。
 さすがにヒレ肉全部を豚汁にはできなかった。
 にんじん、じゃがいも、タマネギ、大根、ゴボウ、豚肉というキャスティング。
 まあ、簡易豚汁だろう。

 IHヒーターについていた魚のロースターでサンマを焼く。
 案外うまく焼けた。
 ガスよりきれいに焼けたかも。
 しかし、音のしない調理には、まだまだ感覚的に慣れない。