意味もなく疲れて

 朝飯を作るのが面倒で、食わずに仕事に出たら、案の定眠かった。
 コーヒーなんて効かない。
 もうずいぶん長いこと、コーヒーなんて効かない。
 効く効かないでコーヒーを飲むなんて虚しいけど。

 昼は鳥そぼろご飯を食ってから、川のほとりで本を読む。
 石碑が建っている。
 よく見ると、震災の記念碑だった。
 関東大震災だろう。
 誰かが供えた菊の花が風に揺られていた。

 風が間違いなく心地よい季節だ。
 太陽が照ると暑いのだけど、風が吹けば確実に涼をとれる。
 夏の高原みたいな気候だ。

 6時前に稽古場。
 1週間ぶりにマラソン。
 高円寺まで走り、稽古場へ戻る。

 稽古をしていると妙に体がだるかった。
 血糖値が下がっている感じだった。
 朝飯抜きが今ごろ響いてきたのだろうか。
 それとも、久しぶりにマラソンをしたからか。

 いずれにせよ、今日の稽古は妙に疲れた。
 足はむくんで、熱を持っている感じだった。

 疲れは、うちに帰る道すがらピークに達した。
 眠くてしようがなかった。
 マラソンで汗をかいてなかったら、うちに着くなり寝ちまっていただろう。

 シャワーを浴びてバナナを食ったら、少し元気が出たので、これを書いているというわけ。
 元気ついでにひとつ。
 稽古場で俺は、「ドカくん」と呼ばれている。
 おつまみみたいだ。