本番

 朝の10時に劇場入り。
 客席作りと受付作りを平行して行い、昼の2時過ぎからゲネプロ。

 稽古の段階から汗まみれになっていたのに、本番では明かりを浴びるため、動くと虹ができそうだ。
 空気中に漂うのは、どんなイオンだろう?

 東さんのご両親がお弁当を持ってきてくれたので、夕飯はそれを食う。
 きのこご飯の弁当をいただく。

 食べ終わり、楽屋明かりの直しなどをちょこちょこやっていたら、客席隅に座っている伊原さんと目が合った。
 「ドカ君」
 「はい」
 「ドカ君」
 「はい」
 「元気?」
 「元気です。そしてこれで4日目です」

 しかし、芝居が元気に見えないのだったらえらいことだ。
 できることは、台詞をちゃんとしゃべり、感情を流すという、古来変わらぬオーソドックスなことのみ。

 夕方6時40分、客入れ開始。
 雨が降っており、傘袋をお客様に渡しながらうろうろ。
 玉村君が観に来てくれた。
 受付には望月が入ってくれたが、この寒い日に外で受付はさぞかしハードだったことだろう。
 終演後、制作のめぐみさんが、「ほんとに助かった。説明しなくてもやってくれるから」と言ってくれていた。

 本番は落ち着いてやることができたが、汗には本当に参った。
 顔の一番くすぐったいところをツーと流れ落ちたりして、まことに辛かった。

 終演後、客席では来賓の方々と東さんが簡単な酒宴を開いた。
 明日は11時入りというので、先にあがらせてもらう。