三国志初日舞台

昨日の場当たり中、衣装がたばこの火で焦げる事件があった。
今朝のミーティングでそのことが明らかになり、山下さんが怒った。
「(衣装の)依田っちがどんな気持ちで作ったと思う?」
全員で依田さんに謝った後、山下さんはにっこり笑って、
「ごめんね依田っち」
と言った。

長い仕込みと場当たりでゆるみつつあった精神に活が入ったところで昨日の場当たりの続きをした。
場当たりは、終了間際がいちばん混乱した。
音響・照明・殺陣のきっかけが集中するのだ。
結局1時までに終わらず、2時予定のゲネは3時開始となった。

5時過ぎにゲネ終了。
すぐに初日ソワレの準備に取りかかる。
やってみて疑問に思ったところなどを各役者がすりあわせていく。
ゲネでは不完全だった衣装やメイクも完全なものにしないといけない。
楽屋は戦場となる。

前説から無事開演。
あとは、稽古でやったことをやるのみ。
そして内面的には、いかに生きるかを常に考える。
それのみだ。

後半に入り、曹操が上半身裸で登場するシーンが大いに受けた。
これまでそれぞれの役者が抱えてきたダメ出しや目的をすべて忘れ、初めて見に来た客のつもりで楽屋のモニターを見た。
面白い芝居だなあと思った。
客席で正面から見るともっと迫力があるだろう。
ドリフ的なシーンも客席が沸き、終演後の拍手をとても強く感じた。
須藤さん、直美、豊田君、美術の松本さんが見に来てくれた。
「(三国志を知らなくても)普通に面白かったです」
と言われ、嬉しかった。

撤収後、西口の和民で初日打ち上げ。
美術の松本さんと話す。
役者の役作りで、感性が担う部分の重要さについて意見を聞く。

1時帰宅。