飄々

朝、しらすバターご飯。なぜだか二日連続。

いしいしんじ『ポーの話』読む。
実在しないがなぜか郷愁を誘われる架空の世界を舞台にしたフィクションだ。
ファンタジーといえばファンタジーだが、そのジャンルに収めると違和感がある。
”うなぎ女”、”メリーゴーラウンド”、”ひまし油”、”天気売り”など、登場人物の名前が魅力的だ。
うなぎ女は、まるでカート・ヴォネガット『ガラパゴスの箱船』に登場する、未来の人類のようだ。

夜、中目黒へ。
黒川食堂で油淋鶏定食食べる。
隣の席に二十歳前後の若い兄ちゃんらがいた。
「超うめえ」
「すいませーん、ご飯お代わり」
「おいしくってたまんねえよ」
お代わり無料システムに感激してばくばく食っていた。

キンケロシアターにて仲澤さん出演の舞台観る。
岸田國士『可兒君の面会日』
飄々とした話で、やってみると面白そう。
ただ、飄々とした話を飄々と演じようとすると、味が失われるのが惜しい。

宙キャンの菊田君と会う。
4月の5本公演の様子を聞く。
同じ劇団が5チームに分かれ、それぞれ客演を呼ぶのだから、人がいなくて困っているようだ。
いっそ劇団員は2公演ほど掛け持つようにした方がいいのではないかと思った。

9時過ぎ帰宅。

『暮れなずめ街』半分近くまで書き進める。