木下惠介の本読了

『新編天才監督木下惠介』読了。
2000年代は日本映画をよく見た10年だった。
木下監督作品もその時に見た。
かつて黒澤明と並び称された監督なのに、没後、忘れ去られている人だ。

高峰秀子の自伝でこういうのがある。
プロデューサーに出演料をピンハネされるトラブルにあい、木下監督に直に会いそのことを告げた。
これでもう木下映画に出ることはないだろうと思っていたら、監督がひと言。
「そんなケチのついた仕事はやめちゃいなさい。気持ち悪いじゃありませんか。その代わり今度は僕があなたのために本を書きます」
かっこいいと思った。

とはいえ、いばるほど木下映画を見ていない。
「お嬢さん乾杯!」「破れ太鼓」「カルメン故郷に帰る」「二十四の瞳」「女の園」
そのくらいだ。
言い訳すると、ビデオからDVDに移る時代、木下監督のビデオはどこにも置いていなかったのだ。
たまにNHKのBSで放送するのを録画して、やっと見ていたのだ。

封切りから50年経過した作品は、映画会社が率先してYoutubeなどにアップし、いつでも見られる状態にして欲しいと思う。
どうせ売れないのだろうし、そうした方が長期的に見れば、映画界のためになるだろう。

仕事、残業はそれほど長くしていないが、時間あたりの密度が濃く、終わった時にぐったりとする。
終わらない後始末を延々と続けているような。

夜、稽古へ。
いつもの場所ではなく、久我山から近い、中央高速道沿いの稽古場。
二つの部屋を取っていて、チームごとに自主練をしていた。
着替えて自主練をするが、すぐにラスト場面の全体練習になり、場面は稽古できず。
吽形チームの面々も加わり、ラストの動き付けをお互い見せ合う。

稽古終了前に、通し前にやっていない場面を、片山さん内山くん勘ちゃん優都子ちゃんの協力でやらせてもらう。
明後日が通しなので、少しでも合わせられて助かった。

稽古後、トシさんに、
「行きます?」
と飲みに誘われるが、疲れているので遠慮する。

10時半帰宅。