ケイト・ブッシュの声

夢を見た。

川沿いの土手みたいなところで稽古をしている。
オレは稽古を楽しんで、色々な芝居を試すのだが、演出家からはオーケーをもらえない。
繰り返すうちに、自分が他の役者達から浮いているのではないかと思い始める。
何回目かの稽古で演技を思い切り変えてみるが、周囲とのズレはますます大きくなり、
「ラテンはダメ!」
と演出家に怒られる。
むしゃくしゃしていると、次の場面で台詞が出て来なくなり、
「ちょっと休んでてください」
と言われる。
台本を確認していると、共演者から、
「次の場面、仕掛けのヒモは私が引っ張りますよ」
と心配され、ますます苛立ちをつのらせる。
休んでいる間、オレの代役を、軽率な男がやっていた。
稽古が止まった後、相手役の女優が、
「手を、あんなに大きく振るんで、びっくりしました」
と引き気味に驚いていた。
男は上機嫌で、
「へへへ、つい、はしゃいじゃいました」
と言った。
その言葉を聞いて、ムカつくなあと思った。

7時半に起きた。
稽古の夢を見たのは久しぶりだ。
夢とはいえ、演出家が発した、
「ラテンはダメ!」
のひと言が気になって仕方ない。
オレはいったいどんな演技をしたのだろう?

不動産からの用紙を印刷しようとしたら、インクが出なかった。
カートリッジを新品に変えても出なかった。
ヘッドクリーニングを数回試してもダメだった。
インクが空のカートリッジをつけっぱなしにしていたため、ヘッドが乾いてインクが固まったのかもしれない。

ブラザーのサイトやAmazonを調べると、今のプリンターの新しい機種が12000円で売られていた。
修理代より安いだろう。
一昨年の1月に買って以来、A4用紙20000枚以上印刷しているのは確実だから、買い換えてもおかしくはないだろう。

8時50分から仕事。
外が暑いと中が寒い。
午前中久々にカーディガンを羽織った。

昼「桐島、部活やめるってよ」読む。

午後、フォームの改修。
一番多くの人に使われているDBの、見栄えの修正。
検索部分が古く、部署によって使う項目が全然違うため、どれも削除できない。
レイアウトが大変だった。

辞める人が多くて困る。
辞める側に問題があるケースではなく、組織の不合理さに神経をすり減らし、ギブアップしているような印象を受ける。
オレは別のチームに移ってしまったのでわからないが、大変そうだ。
シニカルにならないと生き抜けないだろうが、生き抜くために養うシニカルさは、取り扱いが難しい。

夕方実家へ。
カレーライス食べる。
自家製のらっきょうが美味かった。

スイカ食べる。
今年初。

先週に続き、実家プリンターのインクカートリッジ交換を試す。
カートリッジは認識するが、インク量が足りないというメッセージが出る。
ノズル清掃をしてもダメ。
こいつも、新品に買い換えた方が良いかも知れない。
オレの家も、実家も、どちらもプリンタはブラザーだ。
厳密には兄弟ではなく親子だが、まあいいだろう。

Amazonで検索し、実家用の新しいプリンタを注文した。
なんと5000円以下。
インク代の方が高い。
Lexmarkを思い出す。
今もあるのだろうか。

一昨日あたりから頭の中に、ケイト・ブッシュの曲が流れている。
“The Man with the Child in His Eyes”

美しい曲。

デビューアルバムは今から37年前にリリースされた。
ピンク・フロイドのデビッド・ギルモアが彼女に惚れ込んでデビューさせたという話は有名。
ほかに「恋のから騒ぎ」のオープニング曲になった「嵐が丘」が有名。
でもあれはデビューシングルのB面だったのだ。

大学時代にベスト盤を借りて以来のファンだが、人とは思えぬ独特の声はデビューアルバムが最も鮮烈。
リアルタイムで聴いてきた人もそうだろう。

本国イギリスでの評価はとても高く、様々なアーチストからリスペクトされている。
あの声はすごいものなあ。
人間とは思えない。
ファンタジーの世界で聴くような声だ。