帰ってきたウルトラマンを見る

朝、ホットドッグを食べ、ネットを見て、すぐ寝た。なんだか眠かった。だるいのではなく眠い。

昼前に起き、ホットドッグを食べた。ここ数日、ホットドッグばかり食べている。「ダーティーハリー」を見たせいだ。
起きたとはいえ、特に何かをする気にもならず、スマホを見て漫然と過ごしていた。そのうちスマホにも飽きたので、この前茹でた竹の子で土佐煮を作った。だし汁にびっくりするほど沢山の鰹節を使ったので、出し殻が大量に出た。それらは醤油とみりんでふりかけにした。

夕食に土佐煮を食べた。

「ビザンチウム」見る。シアーシャ・ローナンは吸血鬼役。陰鬱な雰囲気が漂う作品だったが、映像は好みの色合いだった。

「帰ってきたウルトラマン」の映像を検索して色々見る。『11月の傑作群』といわれる数回があるらしい。1971年11月放送分がどれも傑作であることに由来している。

おれは、はっきりいってウルトラマンシリーズのファンではない。嫌いではないが好きでもない。

どうせおれなんかが偉そうなことを書いてはいけない。正確にいうと、小学二年生の時にウルトラマンのリバイバルブームがあり、その時ファンになろうと頑張ったのだが、怪獣や必殺技のポーズなどをまったく覚えられず、友だちとの会話にもついていけなかったため、挫折したのだ。

その前の乳児OB時代、『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンレオ』は見ていた。タロウは主題歌のレコードを持っていたし、レオはくるくるムービーという手回し式パラパラ漫画のおもちゃを持っていた。だが小二の時点でタロウやレオがどんな話だったのかまったく覚えていなかった。

というわけで、ファンになることは挫折したのだが、再放送を見てはいたし、コロコロコミック連載のコミック版や特集記事もそれなりに読んでいたので、最低限の知識だけはある。

リバイバルブームを受けて始まったのが『ウルトラマン80』だった。これはリアルタイムで見ていたが、はっきりいってタイミングが遅かった。当時の移り気なバカ小学生たちはそろそろガンダムのプラモデルに興味を持ち始めていたし、漫才ブームが始まったりと、見るものが増え、忙しくなっていた。一年前だったらもっと盛り上がっていたと思う。

その後もウルトラマンシリーズの再放送は時々行われた。中学生の時、『ウルトラマンエース』が再放送され、クラスメートのバカ中学生仲間たちが見ていた。おれも、見たことがないシリーズだったのでちょっとだけ見たが、思春期研修生の自分には、そういうのは幼く感じられ、続けて見ることができなかった。

それ以来、たぶんウルトラマンシリーズは一回も見ていない。そして、『帰ってきたウルトラマン』は結局一度も見たことがない。見るようにしていた時期に再放送がされなかったことが原因だろう。

で、昨日今日とその『新マン』動画をしつこく見たのだが、他のウルトラマンシリーズや特撮ものと比べて、映像がとても丁寧に作られているように感じた。特撮場面以外でそれは顕著だった。人物の配置が工夫されていて、奥行きが感じられるし、スローモーションやズームの使い方も計算されている。監督陣に本多猪四郎がいるからなのだろうか?

特に、劇伴でPYGの『花・太陽・雨』が使われるシーンの演出が良かった。知らない人がこの場面だけをみても、うるっとするだろう。
また、伝説の回と言われる『怪獣使いの少年』も少し見た。シナリオの深さと暗さ、テーマの切実さについては、それを子供向け番組でやるべきか否かの議論になるのでおいておき、ただただ映像のみに注意して見ていくと、やはり、大変よく撮られていた。特撮場面も、怪獣とウルトラマンが戦って入るのを、カメラが横移動しながら、なんと、長回しで撮っていた。これにもやられた。

11月の傑作群には、その二つの回が含まれるらしい。ただ、この良さは小学校高学年にならないとわからないと思う。
しかし、リアルタイムで見ていた当時の幼稚園から小学四年生くらいの人々も、記憶のどこかにこれらのエピソードをしまいこんでいるようで、動画のコメント欄を読むと、大人になってから見て、こんなに深い作品だったのかと驚いている人がけっこういた。

『帰ってきたウルトラマン』の映像を比較検討するため、他のウルトラマン動画も沢山見たのだが、そのうち、主題歌の良し悪しにはまた別の基準があると思ったので、シリーズすべてのOP曲を聞き比べてみた。
初代は普通。セブンはイントロが素晴らしい。新マンもイントロがいい。エースは軍歌みたい。タロウは子供コーラスのパートがいい。レオは曲のパーツが多くサビのレオ連呼がいい。80はゴダイゴ風で前年までのロックバンドブームを反映しているようだ。
結論として、一番アガった曲は、レオだった。
あと、レオは変身場面の「レオ〜〜!」という叫び声が、なんか知らんがセクシーだ。官能的だと思う。ウルトラマンに興味がない女性陣の意見を聞いてみたいものである。