気絶経験あり

 昨日は寿司を食い過ぎたのでマラソンをしなかった。
 マラソンをしなかったから今朝はなんだか体が重かった。
 平日はいつも寝不足気味だけど、走らなかった翌日はそれがきつい。
 きついとどういうことになるのかというと、電車で吊革につかまったままうとうとして、倒れたりする。

 地下鉄東西線で朝のラッシュ時に、茅場町駅に着く手前で倒れたことがある。ずいぶん前の話だ。
 大学の教育実習で荒川区の小学校に挨拶をしに行く途中だった。
 席に座っていた年輩のサラリーマンが心配して席を替わってくれた。
 人生の初気絶だった。

 気絶はそれほど苦痛じゃないのだ。
 むしろ苦痛をさけるために、肉体がシャットダウンするのだ。
 だから不謹慎な言い方だけど、もう一度体験してみたいとさえ思う。

 アメリカの登山雑誌にすさまじい男の記事が載っていたそうな。
 転がる岩に腕を挟まれて動きが取れなくなり、4日間で食料と水が尽きた。
 彼は生き延びるために、自分でナイフを使って手首を切断した。
 ナイフがぼろかったので、骨を最初に追ってから肉を切っていったらしい。
 手首を切断して脱出に成功した後、10キロほど歩いて車に出会い、救助されたという。
 負けました。はっきり言って完敗です。

 夕方6時にもなると外は薄暗かった。
 丸ノ内線新中野駅を出て、青梅街道と中野通りの交差点で中山君と待ち合わせ、稽古場の登録票を宇原君に渡してもらうよう託す。
 小金井に着いた時はすでに夜だった。
 
 「死霊」読み進む。
 決して読みやすい小説ではないのだけど、読者の魂をつかむ見えざる手みたいなものがあるのは間違いない。
 闇の魅力というのか?

 夜、久しぶりに安かったレタスでサラダを作り、焼いた豚肉とパンで食べた。

 10時まで仮眠。その後マラソン5キロ。
 汗が出るのに暑くないという、奇妙な感覚を味わった。