阪神優勝

 この季節、つまり9月中旬、11時から2時くらいにかけて部屋に日の光が差し込む。
 そのため室内の温度は急激に上昇する。
 温室みたいなものかもしれない。
 今日も直射日光の攻撃を受け、11時頃には部屋の温度は30度近くなっていた。
 外はさぞ暑いのだろうと思いながらも、マラソンをするために外に出ると、意外なほど涼しかった。
 武蔵野公園をおよそ4キロ弱走ったが、一昨日のように汗はかかなかった。

 マラソン後シャワーを浴び、昼飯を食ってから吉祥寺に行く。
 井の頭自然文化園で、様々な動物を見る。
 ヤギ、モルモット、ハクビシン、狸、狐、山猫、アライグマ、猿、ヤマアラシ、ウサギ、アナグマなど、結構な種類の動物たちが、西日と折り合いをつけつつ自分本位の行動をしていた。
 メインは、象。
 井の頭自然文化園のメインイベンターで、名前は花子。
 昭和24年生まれだという。団塊世代だな。
 花子さんは檻の中で、細かく砕いた食べ物を、客の手からじかにもらって食べていた。
 一日100キログラムものえさを食うという。
 でなければ2トンもの体重を維持できない。

 その後、伊勢丹の中にあるケーキ屋でコーヒーを飲み、古本屋など冷やかす。

 夜、豚肉とキムチ炒め、ハタハタの塩焼きと煮付けを食う。

 今週末はショックなことが二つあった。
 一つは、24時間営業の99円ショップが今月25日で閉店すること。
 もう一つは、長年食材の買い物に利用してきたビッグパワーズという生鮮食料品店が12日付で閉店していたこと。

 99円ショップは2000年にオープンした。
 当時は夜の10時までの営業だったと思う。
 それが、去年から24時間営業になり、地元民としては大いに利用させてもらっていたのだけど、目の前にOKストアがあるという条件では営業的にきつかったのかもしれない。
 乾燥わかめや焼き海苔など、切らしてはいけない系の食材を、これからどこで買おうか、結構悩んでいる。

 ビッグパワーズは確か10年くらいにオープンしたと思う。
 牛肉の方が豚肉より安かったのを覚えている。
 まあ、牛肉と言っても切り落としだけど。
 パチンコに勝った時、帰りがけに寄っては食材の買いだめをした。
 去年あたりから肉類の加工販売をしなくなっていたので、買い物をする機会が減った。
 今日、店の前に行くとシャッターが閉まっていて、12日付で閉店したということを書いた紙が貼ってあった。
 道路拡張工事に伴う閉店だという。

 なんだか、小金井を出て別の街に引っ越すきっかけになりそうな予感がする。

 さて、阪神タイガース。
 まず、甲子園球場で広島相手に赤星のタイムリーでサヨナラ勝ちを収め、マジックを1にした。
 そして、マジック対象チームのヤクルトは横浜ベイスターズと対戦した。
 ベイスターズが勝てば、阪神優勝だ。

 ベイスターズは、ヤクルト相手に打線が爆発し、最後はデニーがきっちり押さえ、勝利を収めてくれた。
 その瞬間、阪神タイガースの優勝が決まった。

 田淵コーチが星野監督に抱きつき、涙目になっていた。これは泣けた。
 現役時代阪神を追われ、西武ライオンズでは正捕手の座を追われ、引退後ダイエーの監督を務めるも成績不良でその座を追われた男が、親友の星野監督をサポートするべく古巣に戻り、2割9分台を誇る打線をプロデュースした上での優勝だ。これは泣けるだろう。

 やがてビールかけの映像が流れた。
 赤星がはちまきに「打倒金本!」と書いていたのには笑った。
 ニュアンス的には、チームリーダー的存在の金本に対して、「負けねえっすよ!」という意図があるのだろう。野球と、いろんな意味で。
 こういうポジティブな明るさが、今年の阪神にはあったと思う。
 オマリーコーチも興奮して、
 「イチバンやー!」
 と叫んでいた。これも泣けた。現役時代阪神への功労者で、優勝できなかった人だけに。

 一方パリーグはダイエーがマジックを着々と減らしている。
 今年のダイエーは、99年、2000年に優勝した時よりも強いと思う。
 阪神フィーバーであまり注目されてないけど、たぶんホークス史屈指の打線ではないか。
 投手もいい。シリーズ経験も豊富だ。
 きわめてやっかいな相手だと思う。