稽古と稽古鉢合わせ

夕方、東高円寺で稽古。
駅入り口で待ち合わせる。

稽古場がほかの団体と共用する日だった。
これまでも知っており、そのように予約することもあったのだが、実際にかちあったのは今日が初めてだった。
どちらも演劇というところが面白い。

本日の参加者は、知恵ちゃんとタカ。
衣装の谷中さんが稽古見学。
ストレッチなどに少し時間を与え、読みから始める。

途中から立ってやってもらう。
演じている二人の背後には、別の団体が別の芝居の稽古をしている。
気になるどころか、賑やかでかえって落ち着いた。

あだ名のくだり、面白い。
途中で笑いが止まらなくなる。
初回だからだろう。
慣れてきて、笑わなくなってからが、本当の作り時か。

9時半に稽古終了。
外はずいぶん涼しくなっていた。

10時過ぎ帰宅。
ラーメンを作って食べる。

相撲部屋稽古見学に行った話を聞く。

(そうだ。行こう)

と思い立ち、安馬のいる伊勢ヶ浜部屋に行ったらしい。
平日朝なので見学する人は少なく、自分をのぞくとマスコミの人だけだったそうだ。

しばらくすると親方がやってきて、目の前にどっかと座った。
そして特に声をかけるでもなく、スポーツ新聞を読み始めた。
その様子が、

(めっちゃくちゃ)

怖かったそうだ。

(あんなに怖い人を目の前で見たのは初めて)

らしい。

親方の背中越しに時々スポーツ新聞をめくる音が聞こえた。
しばらくして親方は言った。

「早く前褌とれ」

親方は、元横綱旭富士だ。
現役時代をあまりよく覚えていないのだが、この話を聞いて俄然興味を持った。
怒鳴ったり殴ったりせず、そこに座ってスポーツ新聞を読んでいるだけで、むちゃくちゃ怖い人。
そんな人ばかりが父親だったら、プロポーズの件数は激減するだろう。
恐ろしい。