稽古が続くからだろうか、最近腹が減って仕方がない。
昼飯に2枚もりうどんを食っても、物足りない。
稽古場に行く途中、とんこつラーメンの店があった。
いつもなら無視して通り過ぎるような店だったのに、入ってしまった。
新井地域センターで稽古。
「粗忽重ね」の稽古なのだが、鶴マミが風邪でダウンしてしまった。
そのため中山君と阿部さんのエチュードを中心に稽古をした。
「粗忽重ね」はもともと6人芝居だった。
が、今回は4人芝居に書き換えてある。
そのために辻褄が合わなくなっているところや表現することが心理的に厳しい部分をエチュードによって変更しているのだ。
なかなか根気のいる作業だ。
稽古の合間に腸内洗浄器の話をした。
実は通販で買ってしまったのだ。
「なぜ急に?」
と中山君。
「本番も近づいていることだし、ここいらで自分の身体に何らかの手を打っておこうと思ってさ」
「それって宿便がとれるってやつですよね」
「うん」
「どう使うんですか?」
「俺が調べたところによると、点滴みたいなセットにコーヒーを薄めたぬるま湯を用意して、浣腸みたいにして直腸から送り込むんだよ」
「自分で?」
「そう。自分で」
「…」
「中山君」
「何ですか?」
「する時、電話してもいいかな」
「やめて下さいよ」
というわけで、実はドキドキなのである。
腸内洗浄の効用についてはよく知っている。
大腸ガン患者の多い欧米で始まった治療法で、大腸にある有害物質が排出されるため、吹き出物は消え、肌はツヤツヤになるらしいのだ。
別に肌がツヤツヤにならなくてもいいが、悪いものを出すというのはお祓いみたいで縁起も良さそうだし、これから無理が重なることになるであろう肉体のケアを早めにやっておくというのもいいかと思ったわけだ。
でも、正直なところ、怖い。
だって、1リットルくらいのぬるま湯を、浣腸みたいに入れるのよ。
考えただけでどうにかなっちゃいそう。