三沢と蝶野に号泣

 二日目。
 劇場に12時半集合。

 今回の芝居は装置にほとんど金がかかっていないし、仕掛けも大したものがない。
 それゆえ、時間は「まく」ことが多い。
 とはいってもさすがに本番1時間半前集合は早かった。
 時間に追われる感覚を久しぶりに味わう。
 2時開演。

 「夏の子プロ」は昨日よりも良かった。
 細かいミスはあったが、普通にこなせている感じがした。

 「今日は中山一族が来ますよ」
 「群馬から?」
 「いえ、関西から」
 「関西?」
 「叔母さんです」

 「粗忽重ね」の中山君が大いに受けていたが、その辺に事情があるかもしれない。

 終演後、漠の後輩臼井さんのお母様から文庫本をいただく。
 嬉しかった。

 夜公演は7時開演だが、空き時間が2時間以上できた。
 鶴マミのお母さんが差し入れてくれた唐揚げを食べ、腹ごしらえをする。

 「夏の子プロ」より「粗忽重ね」の方が笑いの反応があるのでそれをそのまま評価に直結してしまいがちだったが、夜公演は「夏の子プロ」の方が反応が良かった。

 2本立てをやる以上毛色の違う芝居を二つやりたかった。
 評価がどちらかに偏ることは避けたかったのだが、お客さんは日によって好みが違うらしい。
 そのあたりはほっとしている。

 本番に入ると不思議なことに「自分」というものが消えてしまい、誰とどういう話をしたのか、どういうことが起こったのかなどを忘れてしまう。
 まるで夢を見ていたような感じだ。
 自分が消えると言うよりは、魂が劇場の建物に憑依してしまうような感覚がある。
 でかい口を開けて「ようこそ」
 口の中に客が入ってくる、みたいな。

 終演後、だらだらとしたテンションで飲みに行く。
 駅近くの和民。

 田中千保ちゃんと話をした。
 彼女は「夏の子プロ」「粗忽重ね」両方を身近で観ており、昔のバージョンからどのように変わったのかがわかる数少ない一人だ。
 「塚さん大人になりましたね」と言われた。
 「前から変わってないよ。装ってないだけだよ」
 「でも全体の雰囲気とかが」
 「ギョーザ大作戦の頃とは確かに違うかもね」

 1時過ぎ帰宅。
 テレビで新日本プロレスドーム大会の放送を観る。
 三沢光晴と蝶野政洋の試合が目当て。
 最近プロレスが全然つまらなく感じていたのだが、この試合を観てもやもやが吹っ飛んでしまった。
 意地だけで戦う状態の試合はやはりすばらしい。
 号泣しながら観てしまった。
 明日も本番なのにこんなに感情を高めて大丈夫だろうか。

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