起きたら海だった

 打ち上げ2次会のカラオケは6時近くまで続いた。
 そのあたりになると眠くて記憶も曖昧になってくる。
 新宿駅で宇佐見さんが帰っていくのを手を振って送り、そのまま高島屋方面へ久保田君と歩いた。
 明治通り沿いで待っていると車が2台やってきた。
 ものも言わずに乗り込んで、後部座席ですぐに寝た。

 起きるといきなり三浦海岸だった。
 「ドカさん! 着きましたよ!」
 と起こされた。
 曇り空と海が目の前にあった。
 11時くらいだったろうか。

 曇り空とはいえさすがにこの時期の海はそれなりに暖かく、入っていれば寒さを感じることはそれほどなかった。
 ただ、一度上がると風が冷たく、二度と入りたくなくなる。

 打ち上げ明けなので体力的に難ありだったけど、泳ぐと気持ちよかった。
 砂に埋まれば寒さもしのげたし。
 スイカも割ったし。

 シュノーケルと水中めがねを持っていったのだけど、水中めがねのサイズが小さくてかぶれなかった。
 岡澤君からゴーグルを借り、水中めがねの代わりにしてシュノーケルを使ってみたが、砂浜だけに透明度はそれほど高くなくて、底まで見通すことはできなかった。
 あと、結構息苦しい。

 3時半頃まで泳いでから全員車に乗り込み中華街へ向かう。
 ノブ君相手に恋愛話などをする。

 6時頃中華街に到着。
 関帝廟にお参りしてから、通りすがりの中華料理屋でサービスセットを頼む。
 前菜、スープ、酢豚、餃子、麻婆豆腐、チャーハン、デザートなど出るが、一つ一つは何の変哲もない品だった。
 総勢14人が店内にいる間、新規のお客さんが一人も入ってこなかったのだから、あまり有名な店というわけでもなかったのだろう。
 まあ、「中華街で食う」というだけで一つの雰囲気があるんだから、文句は言えないけど。
 酢豚は結構おいしかった。
 でも自分で作れそう。今度作ってみよう。
 テーブルでは調味料の話、辛いものの話などする。

 食事後すっかり日も暮れた公園で花火をする。
 店を出た途端マミちゃんは寒さにがたがた震えており、わっちゃんが半袖のシャツを羽織ってあげていた。
 9時まで花火をし、東京へ。
 長い長い打ち上げは終了。

 渋谷に着いたのは11時過ぎ。
 ジャパンレンタカーで解散し、重い重い荷物を持ってJRの改札へ行くと、人身事故のため山手線は運転を見合わせているという放送が流れた。
 やむなく井の頭線で吉祥寺へ。
 満員電車の中、前田さん、ノブ君、岡澤君、久保田君と、疲労感混じりのしみじみトークをする。

 明大前でノブ君、前田さんと別れる。
 吉祥寺で岡澤君と別れる。
 武蔵小金井で久保田君と別れ、うちに帰ったのは12時半。
 さて、次の海は、週末だ。