『ロビンソン漂流記』読了。
ことも向け『ロビンソン・クルーソー』に書かれていなかったことが面白く、読みづらくはあったが一気に読み終えた。
面白いなあと思ったのは、フライデーの話だ。
人食い人種に食い殺されそうになっていた原住民の若者を、ロビンソン・クルーソーは助ける。
そして、彼に<フライデー>という名を与え、召使いにするのだ。
フライデーも元々は人食い人種の仲間だから、はじめは死んだ敵の肉を食べようと提案したりするのだが、ロビンソンの教化によって立派なキリスト教徒に生まれ変わる。
実に啓蒙主義的なエピソードだ。
この作品が書かれたのは18世紀だから、時代的には合っている。
ちなみに『宝島』が書かれたのは19世紀だが、作品の舞台となっているのは18世紀。
『ロビンソン・クルーソー』は18世紀初頭に書かれたが、舞台となっているのは17世紀後半。
夕方、弥生町で稽古。
20分ジョギング、腹筋40回2セット、背筋30回2セット、腕立て50回、柔軟。
鶴マミと綾香のシーンを作る。
追いかけっこが2回あるので、鬼ごっこをやってもらった。
5回ほど返すと二人とも息があがっていたが、これが10回やってもあがらないようになると、このシーンは大丈夫だと思う。
直美登場シーン。
彼女は、発声にも動きにも癖がある。
発声は、台詞に抑揚をつけるとささやき声になってしまう癖があり、その代わり出だしの声は意外と大きい。
そのまま大きい声で喋ると、異常なほど押しの強い人物が話しているように聞こえるだろう。
それは、いわゆる普通の喋り方とは違うのだが、一度そういう声で舞台に立てば、楽しめるんじゃないかなあと思った。
久保田君の授業シーン。
台詞がけっこう入ってきたようだが、まだ<授業慣れ>は感じられない。
「最近、バイトが厳しくなったんですよ」
という彼は、9時20分には稽古場を出て、都心のハンバーガーショップに働きに行く。
バイトなのに、主任みたいな立場にいるらしい。
結構長く働いている。
働いているといえば、しのちゃんは働いてから稽古場に来た。
そして、働き先のアメリカ人が作ってくれたパウンドケーキを、差し入れに持ってきた。
先週末に親戚の結婚式で群馬に行っていた綾香も、群馬土産を持ってきた。
こういうとき、ちゃんとした休憩時間が欲しい。
30分くらい、お茶がしたい。
だが、状況はそれを許さない。
役者は出番のない時にそれらをつまんでくれるといいのだけど、遠慮してかなかなかそうはいかないようだ。
しのちゃんの稽古。
台本を読み、練習して、作り上げてきたという感じの動きだった。
5年ぶりくらいに舞台に出るのだが、掛け合いのスピードが昔より早くなっているのが面白い。
相手役の阪上君が、わりとゆっくり喋る役のため、その差異が今は際だっている。
後半シーンのしのちゃんは、また別の顔を見せることになる。
その部分の台本を昨日から書いているが、今日の稽古はそういう意味で刺激になった。
稽古後、阪上君から質問を受け、こちらの考えを答える。
帰り道は、豊田君と<役の解釈>についてのお話をする。
中野坂上駅に着いた時は、頭がぼうっとしていた。
まだ稽古が始まって1週間しか経っていないが、今が自分にとっては一番苦しい。
渡した台本分の通しが、明日には出来るような状態にしたかったのだが、もちろんそんなことはやらない。
あくまで、やろうと思えばやれなくはない状態にしたい、と言う話。
10時40分帰宅。
すぐシャワーを浴び、ヨーグルトを食べる。
台本は現在8割。
さて、今週中に完成するだろうか。