蒸し暑くて眠れない夜を過ごした割に、それほど眠気を感じることなく過ごした。
昼、ラーメン屋に入る。
後から入って来た客に、店の兄ちゃんが、
「餃子?」
と聞いた。
常連なのだろう。
常連は、
「餃子とラーメン!」
と力強く答えてカウンターに腰掛ける。
「いやー、横浜、参ったよ!」
常連は高校野球の話を始めた。
昨日の試合で横浜高校が負けたことを言っているらしい。
「でも連覇はないっしょ」
と店員が受ける。
「そうだけどよ、ヨッチャンなんか横浜優勝で20万はってるから、昨日『いきなり消えたよ!』ってマジ切れしてるし」
「ははは、常総どうっすか?」
テレビでは常総学院の試合をやっていたが、負けていた。
「常総負けたらオッズあがるし」
入ってきていきなり常連氏は野球賭博の話をしていたのだった。
ラーメンをすすりつつ聞き耳を立てる。
店員が常連に聞く。
「どこ推しなんスか?」
「おれ? ワンちゃんよ。ワンちゃんパワーで早実! 頼むよっ!」
王さんの出身校である早実を応援し、5万ほど賭けているらしかった。
「横浜だろ、常総負けだろ、で大阪桐蔭に早実勝って素直に優勝すれば、7倍よ」
「ひえー、35万!」
「な? ワンちゃん頼むよだべ?」
「でも王監督入院してるじゃないっすか」
「だから、国民の応援パワーのお裾分けを早実にだよ」
「ヨッチャン、もう高校野球、全然つまんないっすね」
「ヨッチャンはシャブがあるから大丈夫」
「まだやめてないんだ」
横浜一点買いヨッチャンのシャブ話を聞いていたかったが、ラーメンを食い終わってしまったので、会計をして店を出る。
しかし、客がいるのにいきなり野球賭博や覚醒剤の話をする常連と、それを許容する店っていうのはすごい。
そしてその店が何気なくおさまっている商店街のたたずまい。これもすごい。
夕方、OKストアで、和風野菜と洋風野菜の冷凍食品を買う。
野菜が高くなるというので、買い置きのつもり。
7時帰宅。
ハムとチーズのサンドイッチを食べる。
村上春樹『東京奇譚集』読む。
面白くない話が一つもないのがすごい。
「それでどうなったの?」
と読み手に思わせ続け、50ページ弱の短編があっという間に終わる。
さて、村上春樹がノーベル文学賞を取るのはいつになるか。
あと5年以内にとってくれないと厳しい。
なぜなら、村上春樹が還暦を超えてしまうから。
できることなら還暦以前に受賞して欲しいものだ。
9時からジョギング。
東伏見往復11キロコース。
引っ越してもうすぐ1年になるが、ようやく安定したジョギングコースを見つけた思いがする。
この前日記で、「やくみつるになっちまう」なんて書いたら、やくみつると亀田父が本当に口喧嘩していた。
やくみつると同席していたガッツ石松はさすがにボクシングの人だから、
「努力していたのはよくわかる」
と、亀田のいい面も認めていた。
ちょっと、うるうるした。
亀田戦を放送したTBSは、5日にHERO’Sを放送した。
PRIDEから移籍した桜庭が、序盤頭にがんがんパンチを浴びながら、大逆転勝利をした。
が、前田日明は、非常に怒っていた。
「殺し合いじゃないんだ」
序盤、頭にパンチをガンガン浴びた時点で、それ以上試合を進める判断はおかしいと思ったらしい。
そういえば昨年のPRIDE-GPでも、桜庭は必要以上にむごたらしいパンチを浴びて敗北した。
あの試合も、桜庭に勝たせたいあまり、レフリーストップが遅れたケースだと思う。
前田日明の怒りは、かつてアンドレ戦やニールセン戦など、不条理な条件下での戦いをしてきた選手としての経験からきているものだと思われ、HERO’Sのバランス感覚を維持する意味で絶対に必要なものだと思った。
やっぱり、ああいうケースでああいう風に怒っている時の日明兄さんは、信用するに足る。
ああいう風に怒ってくれる人が、桜庭はPRIDE時代にいただろうか?
ちょっと、うるうるした。
自分はかなり涙もろい人間であるのだが、人前で見せていい涙は、プロレスと格闘技を見たときのみと規定している。
そう言う意味で、小橋のノア復帰戦がやばい。
スポーツ新聞の見出しだけで、涙橋が架かる可能性大だ。