芝居の毒気

 昼、大掃除と洗濯をする。
 拭き掃除中心。

 3時にうちを出る。
 久しぶりに王子小劇場へ行き、劇団乞局の公演を観る。

 地下道が舞台。
 二層構造になっていて、上の層は地上と通じているが、下の層はなにかの原因で上の層から落とされた人々が住んでいる。
 住んでいるという表現は的確ではない。出口を探して餓鬼のように彷徨っているといったほうがいいだろう。

 下の層の人々は班を作って、手分けして出口を探そうとしているが、異常な状況下にあって人間関係は当然のごとくほころびていく。
 そのさまに大変リアリティを感じた。

 ただそうなると、上の層はなくてもいいかな、と思った。
 舞台装置がリアル系なので、
 (あれならなんとかすれば上に上がれるな)
 と、観ていて思ってしまった。

 シャッターによって上の層から切り離されてからの後半シーンは秀逸のひと言だった。
 ただ、間違っても<いい話>ではなく、救いもない。
 『蠅の王』と同じく、隔絶された環境においてむき出しになる人間の暗部を味わう芝居であると、観客としては思える。
 その味わい方は当然、一過性の快楽であるエンターテイメント作品とは異なるはずで、いわば<観る毒>をあえて<服用する>という意識が、観客サイドに求められるのかもしれない。

 終演後、松本さんと近くの中華料理屋へ。
 チラシデザインの話を11時までする。

 12時過ぎ帰宅。

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