10月はプレ稽古をする。
本日夕方、西荻にて稽古。
昨日に続き、朝からひどい雨が降っており、夕方になっても勢いはやまなかった。
久我山駅から自転車置き場へ行き、そこから稽古場へ行くが、ズボンの裾がびしょぬれになってしまった。
物語であるかどうかではなく、いかに物語るかを、今回の芝居では考えていこうと思っている。
その表現方法のあたりをつけるための稽古であるため、台本はない。
豊田君と直美がプレ稽古に参加している。
物語と書くと気取った感じがするので、お話としたほうがいいかもしれない。
気取りのないお話は、誰でも語ることができる。
たとえば、昨日あった出来事は、誰でも語れる。
面白い話もあれば、そうでない話もあるだろう。
その、物語の種を、お話を聞いた各人で共有し、豊かにしていこうではないかというのが、稽古の趣旨である。
方法は簡単。
まずは各人が輪になり、順番に話をする。
全員が話し終わってから、今度は順番に舞台に出て、今聞いた話の中で好きなものを自分の話として語る。
他人の話を自分の話として語ろうとするだけで、種の語られ方はだいぶ変化する。
その変化を抽出して、無数に考えられる進化を予測しては、色々実験する。
面白くなりそうな話が、かえって発展性がなかったり。
何の変哲もない話が、語る人が変わることで突然裏話が豊穣に枝分かれしたり。
予測できないところが面白い。
8時に、今回出演する吉田さん来る。
一緒に芝居をするのはほぼ10年ぶりだ。
皆がディスカッションしている間、吉田さんと話をする。
2チームにわけ、発表しあってみたが、チームわけする以前の方が面白かった。
イニシアチブを取る人を決めた方が良かったかも知れない。
が、これも一つの収穫だ。
9時に稽古終了。
雨は降り止まず。
9時5分に帰宅。近所なのだ。
しかし直美はもっと近所なので、9時2分には帰宅できたのではなかろうか。
差し引くところ、二人の距離は3分だ。
おれが自分の家でカップヌードルにお湯をそそぎ、そのまま自転車に乗って彼女に会いに行けば、ドアフォンを鳴らす頃カップヌードルは食べ頃だ。