津波

『白痴』下巻を頑張って読み進む。
10月中旬に借りた本だが、チラシ撮影の段取り、稽古開始の準備、台本書きなどに追われ、ひと月近く経っても読み終われずにいる。
これは、意識的に読書時間を一日のうちに作らねばなるまいな。

通勤などで電車を使う習慣があるかないか。
自分の場合はそれが、読書時間の増減と大きく関係するようだ。
これまで読んできた本の多くは、通勤通学時の電車内で読み終えてきた。
電車の音はむしろ、読書への集中を助ける効果音となっている。
そればかりか、読むものを持たずに電車に乗ると、たばこを切らした喫煙車のように落ち着かなくなる。
気がつくと、車内づり広告の活字を目で追っている。
これじゃ椎名誠の『活字中毒者地獄の味噌蔵』ではないか。
6時過ぎに実家へ。
小僧寿司を食べる。
8時過ぎに、地震のニュースが流れた。
千島列島沖で、マグニチュード8という。
オホーツク海から太平洋沿岸にかけ、津波注意報が発せられた。

その後ニュースを注意して追ったが、どうやら大きな津波被害はなかったようだ。
とりあえずほっとした。

実家にて『白痴』 読みの続き。
台本書きをしている今だからこそ、読書時間を削ってはいかんのだなあと、読みながら感じる。
特に、参考にしようと思っている著書ならなおのことだ。
読んでいると、
(早く台本を書きたい)
という気持ちがむらむらわき起こってくる。
その気持ちを軽く抑え、読みに徹する。
たくさん食べないといけない時期は、おとなしくテーブルに座って、もぐもぐすることだ。